
AI×メールで売り込みゼロの『自然体ビジネス』設計士。長嶺圭一郎です。
あなたは、渾身の想いを込めて作った商品やサービスについて、「この良さ、どうやったら伝わるんだろう…」と頭を抱えた経験はありませんか?
お客様のために、ものすごく深く考えて、たくさんの知識や経験を詰め込んだ。それなのに、ブログやSNSで発信しても、いまいち反応が薄い…。そんな、ちょっと切ない気持ちになったこと、一度や二度じゃないかもしれませんよね。
この記事では、そんな真面目で誠実な専門家のあなたのために、「分かりやすいけど、安っぽくない。専門的だけど、難しくない」そんな理想の伝え方を実現するための、具体的な3つのステップを、すぐに使えるテンプレート付きで解説します。
この記事でわかること
- 専門家が陥りがちな発信の罠:良かれと思って専門的に話すほど、新規のお客様に魅力が伝わらなくなる理由。
- 理想の伝え方を実現する3ステップ:お客様の心をつかむ「分かりやすさ」と、あなたの専門的な価値を伝える「深さ」を両立させる具体的な方法。
- 相手を惹きつける「問題提起」の技術:元トップ住宅営業マンの経験談から学ぶ、相手の常識を覆してグッと興味を引き込むコツとテンプレート。
なぜ専門家の「想い」は空回りしやすいのか?
「今回の内容は、我ながら完璧だ…!」そう思って送り出したメルマガやブログ記事が、思ったほどクリックされない時のがっかり感、すごくよく分かります。どうでしょう?あなたにも、そんな経験ありませんか?
自信作ほどクリックされない現実
僕も、時々やってしまうことがあるんです。少し気恥ずかしいですが、僕がメルマガで「ブラックちゃん回」と称して、ちょっと辛口で本質的な話をすることがあるんですね。
古くから僕のことを知ってくれている方からは「待ってました!」とすごく喜ばれるんですが、実はクリック率で言うと、かなり低いんですよ(笑)。例えば、件名を少しソフトにしただけでも、クリック率が1.5倍ほど変わることもあり、伝え方次第で届けられる層が全く違うことを痛感します。
つまり、濃いファンの方には深く刺さるけど、僕のことをまだあまり知らない方には、ちょっと敬遠されちゃうわけです。これ、専門的なビジネスをされている方なら、「あるある!」と思っていただけるのではないでしょうか。
専門的な話は「身内」にしかウケない?というジレンマ
もちろん、いつも応援してくださるリピーターさんや、継続的にサービスを受けてくださるお客様は、本当に大切な存在です。そういう方々との深い関係性は、ビジネスの土台になりますからね。
でも、ビジネスである以上、新しいお客様との出会いも同じくらい大切ですよね?
「中の人」だけに届くコンテンツばかりを発信していると、新しい層に興味を持ってもらうチャンスを逃してしまうかもしれません。分かりやすさだけを追いかけると安っぽくなるし、かといって専門性を突き詰めると誰もついてこない…。このジレンマ、本当に悩ましいですよね。
「分かりやすさ」と「深さ」を両立させる3つのステップ
では、どうすればこのジレンマを解消できるんでしょう?僕が住宅営業マン時代に、全く売れない落ちこぼれからトップセールスになれたのも、実はこの「伝え方」を徹底的に工夫したからなんです。
その具体的な方法を、3つのステップでご紹介しますね。
ステップ1:お客様の「分かる言葉」で入り口を作る
《1行サマリ》まずはお客様が普段使っている言葉をリサーチし、専門用語を翻訳することから始めます。
いきなり専門用語のフルコースを出すのはNGです。これは専門家が陥りがちな「知識の呪い(Curse of Knowledge)」という心理現象。自分にとっては当たり前の知識でも、相手は全く知らないという前提に立つことが重要です。
あなたもぜひ、過去にお客様になってくれた方が、購入する前にどんな言葉で悩みを話していたかを思い出してみてください。そこに、未来のお客様に響く「分かりやすい言葉」のヒントが隠されていますよ。
【ミニワーク】お客様語彙への「翻訳シート」を作ってみよう
過去の問い合わせメールやレビューから、お客様が実際に使っていた「悩みの言葉」を10個抜き出してみましょう。そして、それをあなたのサービス紹介文に差し替えてみてください。
専門用語(あなたの言葉) お客様語彙(翻訳後) 例:耐震等級3の躯体 例:震度7でも安心な家 例:リードナーチャリング 例:見込み客との関係づくり 例:ペルソナ設定 例:理想のお客様イメージ
より具体的なお客様の悩みの見つけ方は、こちらの「スモールビジネスのためのリストマーケティング入門」の記事でも解説しています。
ステップ2:自分が「本当に伝えたいメッセージ」を明確にする
《1行サマリ》次に、あなたのサービスの「本当の価値」を一言で表現できるコアメッセージを創ります。
分かりやすい入り口を用意したら、その奥にある「あなたが本当に伝えたい専門的な価値」を自分自身でしっかり言語化しておくことが重要です。
先の住宅営業の例で言うなら、僕が本当に伝えたかったのは、「実は、ちゃんと作った木造住宅は鉄骨より地震に強い。なぜなら軽いから」「うちの家は、大地震がきても倒れないだけじゃなく、窓が歪んで開かなくなるなんてこともない」といった、他社にはない「深さ」の部分でした。
【ミニワーク】20字で書く「本当に伝えたいメッセージ」
あなたのサービスの「本当の価値」を、以下の3つの切り口から20字以内で表現してみましょう。
- ①逆常識: (例)「重い鉄骨より軽い木造が、実は地震に強いんです」
- ②差別化: (例)「他社が倒れないだけの家なら、うちは歪まない家」
- ③再現性: (例)「誰でも売り込まずにお客様が集まる仕組み、作れます」
このメッセージが明確になっているからこそ、次のステップが活きてくるんです。
ステップ3:「常識への問いかけ」でギャップを埋め、興味を引き出す
《1行サマリ》最後に、お客様の常識を覆す「問いかけ」で、専門的な話への興味を引き出します。
ステップ1の「分かりやすさ」と、ステップ2の「深さ」。この2つの間に橋を架けるのが、このステップ3です。その橋の正体とは、お客様が「当たり前」だと思っている常識への問いかけです。
僕の場合は、こう問いかけました。
「皆さん、耐震等級3あれば安心だと思っていませんか? でも、実はそれだけだと不十分かもしれないって、ご存知でしたか?」
こう言われると、「え、どういうこと?」って気になりますよね。人は、自分の信じている常識を覆されると、その理由を知りたくなってしまうものなんです。
【実践テンプレート】常識への問いかけ5選
- 王道パターン:「多くの方はXだと思っていますが、実はYという視点が抜けると、Zという失敗をします。」
- なぜ?パターン:「なぜ、Aを頑張っている人ほど、Bから抜け出せないのでしょうか?」
- 本当は?パターン:「Cが重要だと言われていますが、本当に見るべきはDという指標です。」
- 〜だけじゃない?パターン:「そのお悩み、原因はEだけだと思っていませんか?実はFも関係しているんです。」
- 逆説パターン:「もしGを本気で解決したいなら、今すぐHをやめるべきです。」
この「問いかけ」を一つ挟むだけで、お客様はあなたの専門的な話を「聞かされる」のではなく、「自ら知りたい」と思って耳を傾けてくれるようになります。
まとめ:明日からできる「伝わる」コミュニケーション設計
いかがでしたでしょうか?
今日の話をまとめると、
- まずはお客様が分かる言葉で興味の入り口を作る【お客様語彙への翻訳】
- 自分が本当に伝えたい専門的な価値を明確にしておく【20字コアメッセージ】
- その2つの間に**「常識への問いかけ」という橋を架ける**【問いかけテンプレート】
この3ステップを意識するだけで、あなたの発信は驚くほど伝わりやすくなるはずです。これは、ブログやLPだけでなく、メルマガや対面でのセールスなど、あらゆる場面で使える考え方なんですよね。
あなたがお客様を想う深い気持ちや、真剣に作り上げた商品の価値が、しっかりと伝わるようになれば、ビジネスはもっと楽しく、自然体でうまくいくはずです。
よくあるご質問(FAQ)
Q1: 専門的な内容を分かりやすく伝えるには、何から始めればいいですか?
A1: まずは、過去のお客様が商品購入前に実際に口にしていた「悩みの言葉」や「疑問」をリストアップすることから始めてみてください。それが、未来のお客様にとって最も分かりやすい「入り口の言葉」になります。
Q2: クリックされない記事の共通点は何ですか?
A2: 多くの場合、「書き手の伝えたいこと」が優先され、「読み手が知りたいこと」とズレていることが原因です。読み手の知識レベルや興味の段階を無視して、いきなり専門的で深い話を始めてしまうと、敬遠されがちです。
Q3: 「分かりやすさ」と「浅さ」の違いは何ですか?
A3: 「分かりやすさ」とは、相手の知識レベルに合わせて前提を共有し、誤解なく「深さ」を届ける技術のことです。「浅さ」は、単に表面的な情報だけを伝えて終わってしまう状態を指します。
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