AI×リストで自然体ビジネス設計士の長嶺圭一郎です。
この記事のポイント
- 釣り件名で開封率を上げようとすると、解除率も上がり分析データも壊れる
- 件名に「内容がわかるキーワード」を入れると、興味ある人だけが自然と集まる
- メルマガは開封されなくても届くだけでザイオンス効果が発動している
メルマガの開封率を何とかして上げたい。そう思って件名を工夫したり、配信タイミングを変えたりしている方は多いと思います。
「もっとクリックしてもらうにはどうすれば」「この件名だと開いてもらえないかな」——数字を気にすること自体は大事です。問題は、何を使って上げようとしているか、です。
独立してから13年、リストマーケティング専門家として毎日メルマガを配信してきた中で気づいたのは、「開封率を上げようとする行動のほとんどが、実は逆効果になっている」ということです。
今回はその理由と、じゃあどうすればいいのかという話をします。
「開封率を上げる方法」の多くが逆効果になる理由
開封率を上げる方法として一番よくあるのが、釣り系の件名です。
「これを見なければあなたは一生損します」とか、「開けないと中身がわからない系」のやつ。古典的なものだと「RE:」をつけて返信メールに見せかける手法もありますが、これは今だとスパム判定されてブロック直行なのでやめた方がいいです。
じゃあ、釣り件名で何が起きるか。
まずスパム判定のリスクが高まって、メール自体の到達率が落ちます。次に、開封された後の問題があります。釣りタイトルって、期待値を無駄に上げてしまうんですよね。読者が「これは絶対に大事な情報だ」と思って開けたのに、中身が普通のメルマガだったとき——「なんだしょうもない」という感情が生まれます。
この感情が、解除につながります。
ここで1つ、見落としがちな事実があります。メルマガの解除リンクって、メルマガの中にあるんですよ。つまり、開封された瞬間に解除のチャンスを与えることになる。アクションさえ起こさせなければ、解除は起きにくいんです。
SNSとの最大の違いはここで、メルマガはこちらから届けられるツールなので、今回開かれなくても次回見てもらえる可能性がある。それなのに釣り件名で無理やり開かせて「やられた」という感情を生んでしまうのは、百害あって一利なしだと思っています。
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開封率を「分析ツール」として機能させるための件名の書き方
じゃあどうするか、という話なんですが、答えはシンプルです。
件名に、メルマガの内容がわかるキーワードを入れる。
「今日のメルマガはこんなことが書いてある」というのが、件名を見ただけで推察できる状態にする。そうすることで、そのテーマに興味がある人だけがクリックします。
全員に開かせようとしなくていいんです。メルマガの読者さんってさまざまな方がいるので、全員が全てのテーマに興味を持つなんてことはそもそも起きません。興味ある人だけクリックすればいい——そう割り切ることで、2つのいいことが起きます。
1つ目は解除が起きにくくなること。釣られて開けた読者が怒るシーンがなくなります。2つ目が、開封率のデータが「分析ツール」として機能するようになること。
釣り件名で取った開封率って、読者の興味関心と全く無関係なところで動いているので、「この話題は反応が良かった」という判断ができません。でも内容がわかる件名で運用していれば、開封率の高低=読者がどんなテーマに興味を持っているかの直接的なデータになる。
独立してから13年、メルマガを毎日配信し続けてきて、これが一番大事なデータだと思っています。釣りタイトルを使うということは、リストマーケティングの最大の武器である「読者分析」をドブに捨てているのと同じなんです。
ちなみに1つのメールには1つのメッセージだけを入れること、これも徹底してください。「件名に書ききれないくらいの内容があって」と相談される方がいますが、それはおそらくメール1本に複数のテーマが混在しています。3つ話したいなら3本に分けて配信する——これが基本です。
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目標とすべき開封率の数字は、存在しない
「開封率は何パーセントを目指せばいいですか?」という質問、本当によくいただきます。
答えは明確で、目標となるパーセンテージは存在しません。
メルマガの開封率は、運営歴・ジャンル・配信スタンド・読者層によって全く変わります。運営歴が長くなれば長くなるほど、休眠顧客が増えて開封率は自然と落ちていきます。でも休眠顧客って、悪いものじゃないんですよ。いつか動き出す可能性を持った未来のお客様なので。
大切なのは、自分の過去の開封率のアベレージと比較すること。今回高かったか低かったか。それだけを見て「このテーマは反応が良かった」「これはあまり刺さらなかったか」と分析していく。
「開封率8割超え!」なんてPRをたまに見かけますが、あれはほとんどの場合、ダブルオプトイン直後のメールや購入者向けフォローアップメールなど、条件の揃った特殊なケースです。通常の配信でそんな数字は出ません。他人の数字に振り回されないでください。
開封率だけでなく、クリック率まで組み合わせると分析がより深まります。「開封率は低いけどクリック率が高い回」があれば、それは興味を持つ層は少ないけれど刺さった人には深く届いているコンテンツです。送り続ける価値がある。こういう判断が、内容のわかる件名で初めてできるようになります。
過去のメルマガデータを分析するのが大変だと感じる方は、最近のAIを活用してみてください。何百本分のメルマガデータを渡しても、1分以内に傾向を出してくれます。
メルマガは「届くだけ」でも意味がある——ザイオンス効果の話
最後にもう1つ、知っておくと気持ちが楽になる話をします。
マーケティングの研究によって、メルマガは「届いていることが認知されるだけでザイオンス効果が発動する」ことがわかっています。ザイオンス効果とは単純接触頻度の効果で、繰り返し接触するだけで相手への親密度が上がるというものです。
「あ、長嶺さんからメルマガが来たな」——受信トレイにその一行が表示された瞬間から、もう効果が始まっているんです。開封してもらえるに越したことはないですが、「開封されないメルマガは無駄」というわけじゃない。
これを知ってから、僕はメルマガを毎日続けることへの焦りがなくなりました。読まれなかった日も、届いた分だけ積み上がっている、と思えるようになった。
実際、ゼロリスの会員さんの中に「他のメルマガは全部解除したけど、長嶺さんのは時々チェックしながら何年も読んでいます」という方がいます。その方が言うには、他のメルマガは読むたびに「動けていない自分を否定されているような気持ちになる」と。煽らずに、読んでも読まなくても関係を続けられる空気を作ることが、長期的な信頼につながっていると感じています。
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まとめ:開封率を「正しく」上げるために、まずやめること
メルマガの開封率を本当の意味で上げたいなら、最初にやめるべきことがあります。釣り件名と、開封率の最大化を目的にした運用です。
釣り件名は短期的に数字を上げるかもしれないけれど、解除を招き、分析を壊し、未来のお客様を失わせます。件名に内容のわかるキーワードを入れて、興味ある人だけに届ける運用を続けることで、解除されにくく、データとして活用できる、そして長期顧客を生むリストが育っていきます。
数字が下がることを恐れずに、ザイオンス効果を味方につけながら「今日も届けた」と自信を持って続けてみてください。それが結果的に、開封率の底上げにもつながっていきます。
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