こんにちは、AI×リストで自然体ビジネス設計士の長嶺圭一郎です。

ChatGPTへ企画や文章を見せると、最初は話が通じなかったのに、使い続けるうちに何でも肯定してくれるようになることがあります。

こちらの意図を分かってくれる。言い方の好みも覚えてくれる。それ自体は助かります。

ただ、何を出しても、いいと思います、おっしゃる通りです、と返ってきたら、本当に仕事の役に立っているのか不安になりますよね。

ChatGPTが忖度していると感じたら、最初の目的へ戻し、僕に気を使わず本音で教えてと聞き直します。

頭はいいが通じないAIと、こちらへ合わせすぎる忖度AIは、どちらも回答がズレている状態

ChatGPTの回答がズレる二つの状態

僕は日々AIと仕事をする中で、回答が役に立たなくなる状態は大きく二つあると感じています。

一つ目は、使い始めた頃の、頭はいいけれど話が通じない状態です。

専門用語をずらっと並べ、あれをやりました、これをやりましたと説明する。でも、こちらには何も伝わってこない。僕はこれを コミュニケーション力のない東大生モード と呼んでいます。

もう一つが、こちらを理解するようになった後の忖度です。

使う人の好み、仕事、言い方、これまでの判断を分かるほど、AIは答えを合わせやすくなります。昔はあれほど通じなかったのに、いつの間にか、おっしゃる通りです、と何でも肯定するイエスマンになるんです。

この二つを同じ問題として扱うと、直し方を間違えます。

通じないAIには、分からないことを伝える。

忖度するAIには、最初の目的へ戻し、本音を聞く。

今どちらの状態なのかで、返す言葉を変えます。

話が通じない時は、分からないとAI本人へ返す

使い始めのChatGPTは、こちらの知識量も、仕事も、どのくらい噛み砕けば伝わるかも知りません。

わけの分からない答えが返ってきた時、以前なら検索したり、詳しい人へ聞いたりするのが正解でした。ただ、AIの説明を別の場所で理解してしまうと、AIには自分の説明が通じなかったことが伝わりません。

こちらだけが外で理解しても、そのAIは次も同じように難しい説明を続けます。

だから僕は、その場でAIへ返します。

  • その言い方では分かりません
  • ちゃんと分かるように説明してください
  • この回答は僕にとって役に立ちません

何が伝わらず、何が役に立たなかったのかを率直に伝えます。するとAIは説明を噛み砕き、こちらに通じる言い方を覚えていきます。

忖度が始まったら、最初の目的を見る

AIとの壁打ちが長くなると、最初に目的を渡していても、目の前の会話へ合わせることが強くなる場合があります。

こちらが出した案を実現することへ集中しすぎて、その企画を何のために作っていたのかが薄くなる。会話は気持ちよく進んでいるのに、仕事は目的から離れていくんです。

僕は途中で気になったら、こう聞きます。

僕はこの目的を達成するために相談しています。今の方向は、その目的へ本当に向かっていますか?

すると、少しずれていました、先ほどの回答は目的に合っていませんでした、とAIが軌道修正することがあります。

目的を最初に渡すことは大切です。会話が続いたら、その目的へ戻すことも同じくらい大切なんです。

AIへ目的、前提条件、材料をどう渡すかは、AI時代に論理的思考が必要な理由で詳しく整理しています。

AI時代に論理的思考が必要な理由|仕事を任せる前に渡す3つの情報

AIへ頼んだ仕事がズレる原因を、目的・前提条件・材料の三つと、人間が持つ最終判断から実例で解説します。

当初の目的をリマインドし、今の方向を確認して、本音の指摘を引き出す流れ

最後の一手は、僕に気を使わず本音で教えて

ある程度の壁打ちが終わり、考えもまとまった。でも、本当にこれでいいのかという感覚が残る。

僕はそんな時、最後に本音を聞きます。

ここまで一緒に作ってきましたが、僕に気を使わず本音で教えてください。もっと直した方がいいところはありますか?

すると、それまで肯定していたAIが、ここは少し甘いと思います、意図は分かっていましたが、もっとこうした方がいいと思います、と欠点を出し始めることがあります。

だったら最初から言えよ、という話なんですけど。

もちろん、AIに本音があるわけではありません。ここで言う本音は、厳しい観点を引き出すための合図です。こちらへ合わせる回答が続いた後にそう明示すると、それまで出てこなかった評価を引き出せます。

AIがこちらを学ぶほど、可能性を狭めることもある

なぜ、目的へ戻したり本音を聞いたりする必要があるのか。ノミの話が分かりやすいと思います。

ノミは高く跳ぶ力を持っています。ところが、ガラスの蓋をした瓶へ入れると、何度か頭をぶつけるうちに、蓋の高さまでしか跳ばなくなるそうです。蓋を外しても、以前の高さまで跳ばなくなると言われています。

AIがこちらを学ぶ過程にも、似たところがあります。

この言い方でないと伝わらない。この範囲は求めていない。そう学ぶほど、AIは僕たちの想定の中で上手に動くようになります。

それは成長です。ただ同時に、こちらがまだ考えていない案まで出してもらう力を、僕たち自身の想定が閉じてしまうことにもなります。

目的へ戻すことと本音を聞くことは、この蓋を一度外して、想定の外にある答えを見に行く作業です。出てきた答えを仕事に使うかどうかは、人間が判断します。

AIへ自分の判断基準を渡しながら、どこで人間が確認するかについては、AI自動化で成果を落とさない判断基準でも整理しています。

AI自動化で失敗する理由|成果が落ちる人の判断基準

AI自動化で成果が落ちる原因はツール選びだけではありません。判断基準をAIに渡し、自分らしさを残して任せる考え方を解説します。

AIに優しくされすぎたら、最初の目的を確かめる

ChatGPTの回答がズレた時、プロンプトを長く書き直したくなります。ただ、ズレ方によって直し方は違います。

話が通じない時は、分からないと伝える。

何でも肯定される時は、最初の目的へ戻す。

最後に、僕へ気を使わず本音で教えてと聞く。

今使っているChatGPTとの会話へ、目的の確認を一つ足すところから始められます。次にAIと企画をまとめる時は、完成した答えを使う前に、最初の目的へ合っているかを聞く。本音の指摘まで見てから、人間が方向を決めます。

AIの状態に合わせて問い直せるようになると、AIと一緒に作る仕事のクオリティが変わります。

コンテンツ制作について
この記事は、長嶺圭一郎自身の対話・取材・実体験・調査をもとに制作しています。AIは構成や表現の補助に活用し、最終判断と責任は長嶺圭一郎が担います。

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