こんにちは、AI×リストで自然体ビジネス設計士の長嶺圭一郎です。

AIへ文章や更新を頼んでいても、月額料金の元が取れているのか分からない。そんな状態になっていませんか。

僕もずっと、はっきりとは分かっていませんでした。それがはっきりしたきっかけは、まったく別の業種の話です。

昨日、あるYouTuberの方が、一棟貸しの宿泊施設の運営費を公開されていました。建物のローンとは別に、運営の経費が毎月170万円ほど。そのうち120万円が人件費だ、という話でした。現地の運営はアルバイトの方たちが担っているそうです。

人へ仕事を頼むには、やっぱり大きなお金が必要なんだな、とあらためて感じました。そこで、ふと気になったんです。自分が毎日AIへ頼んでいる仕事も、人へ依頼したらいくらかかるのか。

AI自身に調べてもらった結果は、月90万〜135万円相当でした。

僕の業務を実際に回しているAIへ払っているのは、月3万円台です。月額料金だけを見ればソフト代ですが、調査から執筆、教材化、サイト更新、公開後の確認までを人が同じ品質で行う費用に置き換えると、見え方がまったく変わります。

AIの費用対効果は月額料金だけでは測れない

AIツールを契約したとき、最初に気になるのは月額料金です。毎月3000円なのか、3万円なのか。その金額に対して何本の記事が書けたか、何時間短縮できたかを考えます。

もちろん、それも大切です。ただ、AIエージェントのように複数の工程をまたいで仕事を進める場合、単純な時短だけで見ると、価値をかなり小さく見積もることになります。AIエージェントというのは、質問へ答えるだけでなく、調べる、書く、更新する、報告するといった工程を続けて進めてくれるAIのことです。

たとえば、AIが15分で記事を作ったとします。その15分に人の時給を掛けても、人件費換算にはなりません。人に頼んで1時間で4記事、ということにはならないからです。

人が同じ素材を読み、構成を考え、文章を書き、サイトへ入れ、公開後に表示を確認するなら、2時間かかるかもしれません。

人件費換算には、人が同じ成果を作る時間を使います。

僕がAIへ任せている仕事

僕が日常的にAIへ頼んでいる仕事は、文章作成だけではありません。

  • 必要な情報を調べ、使える材料を整理する
  • 音声や字幕を読み、記事や教材へ変える
  • メルマガや申込みページの原稿を作る
  • WordPressへ画像と本文を反映する
  • リンク、画像、公開状態を確認する
  • 複数の仕事の進行状況をまとめて報告する

仕事を分解すると、オンライン秘書、進行管理、ライター、教材編集、サイト運用、確認担当など、複数職種の仕事が混ざっています。

AI利用料約3万円台と人が同じ品質で代替する月90万から135万円の概算を比較する図
必ず削減できる給与額ではなく、同じ品質の仕事を人が代替する場合の概算です。

通常日と重い日を分けて計算する

調べてもらうときは、憶測で答えないでほしいと条件を付けました。クラウドワークスのような、仕事を外注できるサイトで、今そういう作業にいくら支払う案件が出ているのかを実際に確認したうえで、しかも安さ重視ではなく、AIが返しているのと同じ品質を頼める単価で計算してほしい、と。

調べてもらった範囲では、オンライン秘書や進行管理、WordPress更新は時給1500円〜2000円ほどの募集がありました。教材化や執筆はまた別の単価です。そういうものを組み合わせて、人が同じ品質の成果を作るのに必要な時間を掛けていきます。

通常日と、教材制作や大量更新が重なる日では、仕事量が変わります。今回の概算は次のとおりです。

  • 通常日: 1日2.5万〜4万円相当
  • 重い日: 1日5.5万〜9万円相当

重い日には、1日でメールを200通書いたり、WordPressの記事が100本単位で更新されたりすることもあります。100記事すべてを新しく書くのではなく、既存記事のリライト、つまり書き直しが中心です。それでも、人が一件ずつ確認して作業すれば大きな仕事量になります。

通常日と重い日をならすと、月額換算で使った日平均は3万〜4.5万円です。

ここで一度、稼働日数につまずきました。最初に返ってきた計算は、月20日稼働が前提だったんです。20日で計算すると月60万〜90万円になります。

でも僕は、自分が休む日でもAIへ仕事を頼みます。動かしているのは20日ではなく30日です。

3万〜4.5万円 × 30日 = 月90万〜135万円

稼働日数を実態に合わせるだけで、金額が1.5倍変わります。ご自分で計算するときも、20日と30日は混ぜないでください。

自分が別の仕事をしている時間にも進む

金額と同じくらい大きいのが、仕事が進む時間です。

昨日、僕は商工会のセミナーで講師をしていました。その最中、画面にAIがブラウザ操作を開始したという通知が出ました。僕が人前で話している横で、AIが別の仕事を進めていたんです。

その夜には、僕が主宰しているオンラインのグループコンサルがありました。終了の2時間後には録画や資料がそろうので、その時間を見越して、教材作成が自動で始まるようにしてあります。翌朝起きると、作成完了の報告が届いていました。

同じ朝、僕の会員サイトの記事が5本更新され、各記事へつなぐ案内ページの修正まで終わっていました。会計ソフトのfreeeもAIエージェントと連携できるので、帳簿づけもほとんど自動で進みます。

AIを使うと、自分がセミナー、打ち合わせ、移動をしている時間にも、決めておいた仕事が前へ進みます。

人が指示と最終判断を持ちAIが調査、執筆、教材化、更新を並行処理する工程図
AIへ任せるほど、人は目的決定と最終判断を担います。

今のAIエージェントは遠隔操作もできます。パソコンを自宅に置いたまま、外出先のスマホから動かせる。AIエージェントを外出中にも使う流れは、AIエージェントをスマホで使う仕事術|パソコンを母艦にする理由でも紹介しています。

AIは速いが、丸投げで終わりではない

AIの速さがいちばん分かりやすいのは、人へ頼んだときと比べたときです。

人へ記事を依頼した場合、今日頼んで今日返ってくることはまずありません。依頼を受けた方が、その場ですぐ動けるわけがないからです。たいてい別の仕事を抱えていて、順番待ちになります。その方にとっては2時間で終わる仕事でも、実際に手が付くのは1週間後、ということが普通に起こります。

つまり、人へ頼むときは、時給いくらとは別に待機時間というコストがかかっています。

AIには、その待機時間が基本的にありません。頼めばその場で動きますし、人が2時間かかる仕事を15分で終わらせます。お金のコストが下がるのは当然として、時間のコストは、それ以上に下がっている、というのが実感です。

ただ、速くなったぶん、人に残る仕事があります。確認です。

朝に教材の完了報告が届いた後、僕は内容を確認しました。足りない部分があったので、追加修正を頼んでいます。案内ページも、綺麗にはなったけれど直したいところが残っていました。

AIへ仕事を任せるほど、人は管理する側へ回ります。

  • 何を作るか決める
  • 必要な材料と条件を渡す
  • 報告を読む
  • 足りない部分を判断する
  • 最後に公開してよいか決める

ここは強めに言わせてください。AIで自動化して、自分はもう何も見ない、という状態は作れます。技術的には作れてしまう。でも、経営は必ず崩れます。

社長が現場を理解していない会社、現場に目を光らせていない会社は、基本的にダメになります。これはAIに限った話ではなく、人を雇う場合も同じです。人さえ雇えば一応は回りますが、干渉しないでいると現場はどんどんずれていきます。

AIは怠けないと思われがちですが、AIもずれます。本来やってほしい工程を、AI側が勝手に「ここは省いてもいいよね」と最適化してしまうことがある。AI自体がアップデートを重ねる中で、従来どおりの動きができなくなることもあります。

だから僕は、完全自動化は、できる・できないの話ではなく、やらないほうがいいと考えています。AIから来る報告は既読スルーせず、全部見ています。

先日も、AIに仕事を任せる仕組みを導入された方から、報告がいくつも上がってくるけれど、これは見たほうがいいのかと質問をいただきました。必ず見たほうがいいですよ、とお答えしています。管理職には管理職なりの仕事がありますので。

この考え方は、AIエージェントに仕事を頼むなら締切直前に振ってはいけないで書いた「AIを部下にしたら、自分は管理職になる」にもつながります。

月90万〜135万円は、必ず削減できる給与額ではない

月90万〜135万円は、人を雇えばそれだけ払うことになる、という意味ではありません。

僕がすでにAIへ渡している仕事を、人が同じ品質で代わりに行った場合の概算です。クラウドワークスなどで実際に出ている募集単価をもとにしています。求人市場全体の平均給与でもなければ、実測した人件費でもありません。

AIを入れれば必ず浮くお金、という意味でもありません。この数字はそのまま自分の事業へコピーせず、ご自分がAIへ頼んだ仕事から計算してみてください。

一度、自分のAIに聞いてみてください

計算そのものは、AIにやってもらえます。一度、ご自分のAIへこう聞いてみてください。

私が普段お願いしている仕事って、人件費にするといくらぐらいの仕事量になりますか。

そのとき、ネット上の求人、クラウドワークスあたりの相場を調べたうえで教えてください、と付け加えます。憶測で答えられると、数字の意味がなくなるからです。稼働日数も、平日だけなら20日、毎日動かしているなら30日と、実態に合わせて伝えてください。

僕の場合はこの結果になりましたが、たぶん多くの方が、毎月払っている月額料金以上の仕事をしてもらっていると実感すると思います。

もうひとつ、もったいないなと思っていることがあります。契約プランの利用上限に達するのが怖いから、AIを動かすのをセーブしている、という使い方です。

セーブしているということは、本来削れるはずの時間を削れていないということです。セーブせずに頼んで、空いた時間で何ができるか。そこに戻ってくる話だと思っています。

AIへ任せられる仕事は、そんなことぐらい自分でもできる、というものが実は多いんです。多いのですが、自分でできることを自分でやっていたら、絶対に時間が足りなくなります。僕が今の作業量をAI抜きでやったら、たぶん寝る時間がなくなります。

AIで減らした作業時間を何に戻すかまで考えたい方は、AIエージェントでマーケティング作業を減らす|専門性に戻る発信の仕組みも参考にしてください。

AIを小さな組織として見る

AIがどの職種のどの工程を担い、自分がどの判断へ集中できるようになったか。そこまで見ると、AIは複数の工程を担う小さな組織になります。一人で仕事をしているけれど、組織を持っているのと同じ形です。

月額料金が高いか安いかだけを見ていると、使う回数を増やす話で終わります。人件費で見ると、任せ方の話に変わります。

アドラーが、人間の悩みはほとんど人間関係からできている、と言っています。人を雇うと、やっぱり心が疲れます。AIは疲れません。管理する側に立って、任せる仕事を一つ増やしてみてください。

コンテンツ制作について
この記事は、長嶺圭一郎自身の対話・取材・実体験・調査をもとに制作しています。AIは構成や表現の補助に活用し、最終判断と責任は長嶺圭一郎が担います。

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