
こんにちは、AI×リストで自然体ビジネス設計士の長嶺圭一郎です。
非常に興味深く、そして多くの人が抱える切実なリクエストをいただきました。
「初対面の方、特に『完全アウェイ』な場所で信用してもらうポイントがあればお伺いしたいです。実績を見てもらえれば信頼してもらえる自信はあるのですが、そもそもその前段階の、全くの更地から信頼を築くのが難しくて……」
これ、痛いほどよくわかります。 僕のプロフィールを見たことがある方はご存知かもしれませんが、僕はかつて重度の人見知りでした。住宅営業マン時代、知らないお宅のインターホンが怖くて押せず、電柱の陰に3時間も隠れて震えていたような人間です。
そんな僕にとって、「自分のことを誰も知らない、実績も通用しない土地」で信頼を勝ち取ることは、まさに死活問題でした。 今日は、そんな元・陰キャ営業マンの僕が、トップセールスになる過程で必死に編み出した「泥臭いアナログな気遣い」と、Webマーケターとして活動する現代だからこそ必須の「デジタルな武装」について、かなり深掘りしてお話しします。
この記事でわかること
- 実績ゼロの場所で最も強力なのは「紹介者」の同行(信頼の借用)
- 元住宅トップ営業が実践した「靴」と「風呂敷」の極意と顧客心理
- 意外と見落としがちな「指名検索(エゴサ)」が果たす「答え合わせ」の役割
最強の解決策は「1人で行かない」こと
まず、テクニック論に入る前に、元も子もないけれど最強の真実をお伝えします。 完全アウェイを攻略する一番の近道は、「すでにその場で信頼されている人と一緒に行く」ことです。
「信頼」は借用できる
例えば、地主さんや地域の有力者の方とお会いする場合、真正面から飛び込むのではなく、その方と仲の良い知人や、すでに取引のある業者さんに同行してもらうのです。 これを心理学的に説明することもできますが、理屈は簡単です。「この人の紹介なら変な人ではないだろう」という「信頼の借用」ができるからです。
どんなに立派なプレゼン資料や、輝かしい過去の実績一覧を持っていくよりも、「〇〇さんの知り合い」という事実の方が、閉ざされた扉をこじ開ける鍵になります。
「自分」ではなく「第三者」に語らせる
僕が住宅営業マン時代、最も成約率が高かった「必勝パターン」をご存知ですか? それは、モデルハウスでのプレゼンでも、豪華なカタログでもなく、「自分の担当したオーナー様(OB客)のお家にお客様をお連れする」ことでした。
僕はそこでお客様とオーナー様を引き合わせたら、あえて気配を消します(笑)。 「長嶺さんはちょっと席を外してて」なんて言って、お客様とオーナー様だけでお話ししていただくんです。
するとどうなるか。 「長嶺さんは、契約した後も親身になってくれるよ」「トラブルがあった時もすぐ飛んできてくれたよ」 そんな「生の声」を、オーナー様が僕の代わりに語ってくれるのです。
営業マン本人が「私は信用できます!」と言うのと、利害関係のない第三者が「この人は信用できるよ」と言うのでは、言葉の重みが天と地ほど違います。これが最強の社会的証明です。 もし同行者が頼めない場合でも、「共通の知人」の話題を出したり、「地域での実績」をさりげなく提示することで、この効果に近づけることは可能です。
住宅営業マンが教える「足元の美学」
とはいえ、いつも強力なコネクションがあるとは限りませんよね。 単身でアウェイに乗り込まなければならない時、僕が徹底的にこだわっていたのは「見た目」、その中でも特に「足元」です。
1. 靴ですべてが見透かされる
「おしゃれは足元から」と言いますが、ビジネス、特に高額商品を扱う現場においては「生活感と人間性は足元に出る」と言っても過言ではありません。
住宅展示場では、実はお客様をご案内する際、ベテランの営業マンほど真っ先にお客様の「靴」を見ていました。 どんなに高級なスーツを着ていても、靴のかかとが踏まれていたり、泥で汚れていたりすれば、「だらしない生活をしているのかもしれない」「ローンの審査は通るだろうか?」と警戒レベルを上げます。
逆もまた然りです。お客様も、無意識に営業マンの足元を見ています。 「この人は私の大切な家づくりを任せるに足る人物か?」 その判断材料として、足元の手入れ具合は非常に雄弁なのです。
だからこそ、僕は「お客様に会うための専用の靴」を用意していました。 工事現場に行くための汚れてもいい靴とは別に、商談用の勝負靴を車に積んでおく。 「今日は勝負だ」という日は、ピカピカに磨いたその靴に履き替える。これだけで、背筋が伸び、相手に与える印象は劇的に変わります。「あなたに会うために、ここまで準備をしてきました」という敬意は、言葉にしなくても伝わるものです。
2. 靴下と風呂敷の儀式
さらに、僕がやっていた少しマニアックな(でも効果絶大な)習慣があります。 これは「そこまでするの?」と引かれることもありますが、強烈な印象を残すための僕なりの儀式でした。
- 訪問直前に靴下を履き替える 僕の営業車には、常に5足ほどの新品の靴下(ユニクロなどのシンプルなものでOK)を常備していました。 夏場はもちろん、冬場であっても、お客様の家に上がる直前に、車の中で新しい靴下に履き替えるのです。 「他所のお宅の床を、一日中歩き回って汗をかいた足で踏まない」 この徹底した配慮は、清潔感を超えて、相手の聖域(家)に対する最大級のリスペクトになります。
- 鞄の下に「風呂敷」を敷く お客様のリビングに通された時、持ってきたビジネスバッグを床に置くシーンがありますよね。 その際、僕はポケットからサッと風呂敷を取り出し、それを床に敷いてから鞄を置くようにしていました。 「外のアスファルトや泥の上にも置いた鞄を、そのままお客様の大切な床には置きません」 という無言のメッセージです。
実際に、「そこまで気を使ってくれる営業マンは初めてだ」と感動していただき、それが決め手となってご契約いただいたこともあります。 言葉で「大切にします」「誠実に対応します」と言うのは簡単です。でも、所作で「大切にしていること」を見せる方が、何倍も深く、相手の心に信用として刻まれるのです。
現代の信用は「検索画面」で作られる
さて、ここまでは泥臭いアナログな話でしたが、現代ではもう一つ、絶対に無視できない「信頼の入り口」があります。 それが「指名検索」です。
名刺交換をして別れた後、相手(特にお金を払う側の決裁者)は、帰りの電車や車の中で、ほぼ確実にあなたの名前や屋号をスマホで検索します。 いわゆる「答え合わせ」の時間です。
その時、検索結果の1位〜3位に何が表示されますか?
- 数年間更新が止まったままの古いブログ
- 無料サービスで作った手作り感満載の簡易的なホームページ
- あるいは、何も出てこない
これでは、せっかく対面での印象が良くても、「本当に実在するのかな?」「活動実態が見えないな」と不安を与え、デジタルの世界で足切りされてしまいます。非常にもったいない機会損失です。
「指名検索」のためのコンテンツを用意する
SEO(検索上位表示)というと、一般的には「新規客を集める」ためにやるものだと思われがちです。 でも僕は、「信頼を確認してもらう」ために記事を書くことも、同じくらい大切だと考えています。
例えば、僕が開催している「ゼロリス」のセミナーレポートや、チャリティイベント「FutureGreen祭り」の記事、商工会議所での登壇実績などは、それ自体が新規集客を呼ぶわけではありません。 これらは、「長嶺圭一郎ってどんな人?」と検索してくれた人に対して、「ちゃんとしている人だ」「社会的な活動もしている人だ」と安心してもらうための「着地点」として置いてあるのです。
特に意識すべきは、「第三者からの評価」が検索結果の上位に来るように整備することです。
- お客様の声・事例記事(あなたのサービスで救われた人の話)
- 公的機関や他社メディアでの掲載実績(社会的なお墨付き)
- 具体的な理念やストーリーが書かれたプロフィール(人となりへの共感)
これらが検索画面に並んでいれば、あなたが寝ている間も、会っていない時間も、デジタルのコンテンツが勝手にあなたの信頼性をプレゼンし続けてくれます。これが「デジタルの資産」です。
まとめ:TPOに合わせた「武装」をしよう
普段、僕は「自然体」や「きれいごと」を大切にしていますが、それは「何も準備せず、ありのままで行く」ということではありません。
むしろ、自分の専門性や想いをノイズなく相手に届けるためには、相手の土俵やTPOに合わせた「礼儀としての武装」が必要です。
- アナログの武装: 紹介者の力を借りる、清潔感(足元・所作)を徹底して相手への敬意を示す。
- デジタルの武装: 指名検索された時に、信頼に足る人物だと証明できる「看板」を磨いておく。
この両輪が揃った時、初めてアウェイな場所でも「この人なら信頼できる」「任せても安心だ」と言っていただけるのだと思います。
「人見知り」で「飛び込み営業が苦手」だった僕でも、この準備と演出があったからこそ、トップセールスになれました。 才能や性格を変える必要はありません。まずは明日のアポイントから、靴下の履き替えや、自分の名前での検索結果チェック(エゴサ)から始めてみてください。その小さな積み重ねが、やがて大きな信頼の資産になりますよ。
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「きれいごとだけで食べていける人を増やす」をミッションに掲げて活動しています。NATURE SALES 長嶺圭一郎です。 今でこそ、こうして人前で話すことを仕事にしていま…
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