こんばんは、セールスコピーライターの長嶺です。

ちょっとここしばらく忙しくしていたので、公開から半月ほど経ってからのレビューとなってしまいましたが・・・

見てきましたよーーーー!シン・ゴジラ!

んっふっふー、何を隠そう僕はゴジラの大ファンなんです。

特に、平成版ゴジラの最終作品、ゴジラVSデストロイアにいたっては全シーンにおけるゴジラの心理描写全てを詳細に語れるほど見まくったものです。(ガチでビデオテープが擦り切れて再生不可能になりました。笑)

「ゴジラ死す」

このキャッチコピーは今見ても震えます。

どんな強力な怪獣が現れようと、どんな超兵器に攻撃されようとも何をやっても死ななかったその最強ゴジラが、、死ぬ。

当時、中学生だった僕はこのキャッチコピーに度肝を抜かれ、「そんなバカな・・・」と言う気持ちで映画館に行ったものです。

・・・と、まぁこのまま語り続けると旧作ゴジラの話題だけで2・3記事書けそうなのでまたにしましょう。笑

今日の話題は、ただいま大絶賛上映中のシン・ゴジラについてです。

結論。シン・ゴジラは絶対に見るべきだ!

まず間違いなく断言できること、

この映画・・・気になっているなら絶対見ておけ!

ハッキリ言ってすごい映画です。

最新映像技術を結集したゴジラ侵攻シーンは迫力が桁違いだし、そのゴジラに対抗する人間側のストーリーも緊迫した空気を最初から最後まで1度も切らすことなく見事に走りきっている!

そして、観客の予想を裏切る演出が随所にちりばめられ、見ているこちらもハラハラドキドキがとまらない!

特に、この「予想を裏切る演出」は本気でハラハラさせられるので、是非一切のネタバレなしの状態で見ていただきたい!

この記事は、核心に触れるネタバレを極力排除して書いていくつもりですが、映画館に行くつもりならこの記事すらも読んでほしくない!よい映画であることは全力で保障するので、是非とも何の予備知識もない状態で今すぐ映画館に足を運んでくださいな!

では、ここから先はレビューになるので軽度のネタばれが存在します。ご了承の上読み進めてください。

シン・ゴジラの総監督はあの庵野 秀明!

エヴァンゲリヲンの監督として有名な庵野 秀明監督が、今回のシン・ゴジラの監督!

この時点で、エヴァンゲリヲンのファンでもある僕のボルテージはMAXですよ!昨年公開予定だったのシン・エヴァンゲリヲンが公開されなかった時は「監督ーーーーー!なにしてんすかーーーーー!」と赤い夕日に向かって叫んだものでしたが、この「シン・ゴジラ」を裏で作っていたとわかった今となっては全て許せる!

大好きなエヴァの監督が作る、大好きなゴジラの映画・・・カンペキぢゃないか・・・。

しかも、庵野 秀明監督は、ずっと前から日本の特撮文化を絶やしたくないとさまざまな所で語っていた人物。

その熱意は本物で、現時点でエヴァンゲリヲンシリーズ最新作でもあるエヴァンゲリヲン新劇場版Qでも本編の前に短編特撮映画である「巨神兵東京に現る」をセットで放映しているほど。

↑「巨神兵東京に現る」胸がザワつく不思議な恐怖を感じる短編映画

絶大なる人気を誇るエヴァンゲリヲンの映画に、なんの関連性もない特撮映画をくっつける行為に、当時は大多数のファンが疑問を感じていたんですが、エヴァの知名度を利用してでも注目されにくくなってきた特撮映画に少しでも目を向けてほしいという監督の思いがあったのだと僕は考えていたりします。

↑これは、TVで初めてエヴァが放送された時のキャプチャーですが、放送時間が映画と異なって大きく削られるTV放送時ですらも、「巨神兵東京に現る」は変わらずセットで放送されてます。ここら辺からも監督が特撮映画にかなりの特別な思いを持っていることが推察されますね。

ゴジラといえば、世界に誇る日本特撮映画の金字塔!

そのゴジラを、特撮映画に対してここまで思い入れを見せる庵野 秀明監督が総監督を務めて作り上げる!

こう見ていくと庵野 秀明監督にとっても、このシン・ゴジラが自身の誇りをかけた作品であったに違いないと容易に想像が付くわけで、もう僕は見るのが楽しみで楽しみで仕方がなかったのです!

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シン・ゴジラは、ゴジラの良さと
庵野 秀明監督の高度な構成力が見事にリミックスされている

まず、個人的に「新しいゴジラ」と聞くと、ハリウッド版のゴジラの悪夢が頭をよぎるわけですが・・・・。

こんなんゴジラやない!ジュラシックパークや!

ゴジラファンはみなそう突っ込んだに違いない。笑

脱、日本版ゴジラを掲げたからこそ起きた悲劇と言うかなんというか、ハリウッド版ゴジラはものの見事に失敗し、今となってはゴジラの黒歴史のひとつとなってます。

それに対して、シン・ゴジラは初代ゴジラをモチーフにして作られているらしく、実際見てみると、ビジュアルも昔のゴジラに非常に近いし、鳴き声もかなりソックリ!

更に使われているBGMも、昔の音源をそのまま使用してアレンジしたものにしてあるとか・・・!(細かい劇中の演出も初代ゴジラの演出を彷彿とさせるも物が取り入れられている)

まさに、旧ゴジラのエッセンスをそのまま継承した、新しいゴジラ映画になっていてもう旧ゴジラの大ファンとしてこのこだわりには大満足でした!

そして、その旧ゴジラを継承しつつも「新しい」部分となっている所こそが、庵野 秀明監督によるアニメのようなカメラワークやめまぐるしいストーリー展開、画面展開の数々!

画面のアングルやシーンの切り替わりは、まさにエヴァンゲリヲンを髣髴とさせるほど斬新でめまぐるしく。そして、ゴジラ急襲により大混乱となる日本政府会議室の会話の応酬や緊迫した空気は、まさにエヴァンゲリヲンの「ヤシマ作戦」そのもの!

あんな演出はアニメだからこそできたように思っていたんですが・・・それを実写で行ってしまうってぇのは、もうさすが庵野 秀明監督としか言いようがないです。すごい!すごすぎる!

自衛隊全面協力の上、キャストは328名!エキストラは4660人!上映時間は119分だから、2秒に1人以上の人物が出演していた計算。

・・・いや、まぁ我ながら意味不明な計算だけど、それだけめまぐるしい映画だった指標のひとつにはなるかもしれない。

まさに今、
日本にゴジラが現れたらどうなってしまうのか?

このシン・ゴジラの醍醐味は、ゴジラが圧倒的に規格外な怪物であるのに対して、それに立ち向かう日本政府はリアルな「普通の政府」である点でしょう。

その様子は、この映画のキャッチコピーでも語られていますよね。

現実(ニッポン)対 虚構。(ゴジラ)

まさにこういう映画で、日本政府は最初起こった海底トンネルの崩壊が巨大生物の仕業だとはまったく考えようとしなかった。(厳密に言えば進言はされたが一笑に伏せられた)

だから、この映画にはゴジラ映画でおなじみだった「スーパーX3」などの超兵器は一切出てこない。

※スーパーX3とは、

超冷凍兵器を要する兵器であり、実際には対ゴジラ用ではなく原発事故やテロ対策に作られた戦闘機。
ただ、その割には通常よりも数倍にパワーアップしているゴジラの赤い熱線にも辛うじて耐えるだけの防御力を持ち、作中の描写を見る限り通常のゴジラだったら確実に勝てるだけの性能をもっていた。(登場作品であるゴジラVSデストロイア時のゴジラは異常な体温を放って暴走状態だったため、ゴジラを一時活動停止に追い込む事しかできなかった。)

ただ、作中のラストで暴走して大爆発を起こすはずだったゴジラを抑え込んだのはこのスーパーX3をはじめとする超兵器たちであり、死へのタイムリミットが迫り満身創痍だったゴジラは敵であるデストロイアを倒しきれず取り逃がしてしまっているのだが、このデストロイアに全兵器集中砲火による猛追撃をして最終的に倒したのも、スーパーX3をはじめとする超兵器たちである。

だから、旧ゴジラではゴジラにやられっぱなしだった人類側も、死に逝くゴジラを倒すことはしなかったものの一矢報いたカタチで終結している。

・・・・って補足長いわ!笑

・・・と、言うことで、徹底的にリアル(現実)を突き詰めて演出される日本政府は、前例のない大型生物侵攻の事態に法的にどう動けばよいか右往左往し、政治家同士の駆け引きや、責任の所在確認、市民団体から空気を読まない要求、国家間の圧力などなどに翻弄されて、すっちゃかめっちゃかになる。

巨大生物を自衛隊で駆除することを決めてからも、人命優先で動くあまりなかなか攻撃ができない!作中では人命優先するあまり、実は倒せたかもしれないゴジラを一度取り逃がしている。

ただ、シン・ゴジラのすごい所は、こんな法律や他国からの圧力に頭を悩ませながらも日本を守ろうとする政治家たちが、情けないところも確かにありながらも物凄くカッコイイのである!

どれだけややこしい状況になり、派閥が分かれようとも「日本を守る!」という気持ちは全員一緒なんですね。これらの人間劇はかなり熱いです!

しかし、そんな日本を守ろうと奮闘する日本政府に対して、ゴジラが理不尽なほど規格外すぎる・・・。

機関銃ははじくわ、ミサイルも効かないわ、超高度にある爆撃機すらも撃墜するわ、何も食わなくても生きていくわ、なにが目的で移動しているのかサッパリ謎だわ・・・現代日本(および他国軍)の総力をもってしてもそれをあざ笑うかのように侵攻するゴジラ・・・

遂には、このゴジラが日本だけでなく地球レベルでの災害だと判断した国連が、首都東京ごとゴジラを消滅させる核攻撃を決議し日本にその攻撃開始のタイムリミットのみを一方的に宣言してくるわけですが・・・はたして日本政府はこの状況でどうゴジラを倒して、どう日本を守るのか・・・!この続きはぜひとも映画館で確認してもらいたい!

ただ、ひとつ言えるのは、ほんっっっっとに迫力があって最高の映画だったということ!シン・ゴジラ!ありがとう!!

シン・ゴジラが賛否両論になっていることへの考察

個人的には大絶賛だったこのシン・ゴジラですが、ネット上ではかなり賛否両論のようです。

ちょっと最後になぜそうなったのか考察してみようかと思います。

超兵器が出てこないから人間側の攻撃がダサい

旧ゴジラにせよ、エヴァンゲリヲンにせよ、強力な敵に対して人類側も強力な兵器を持っていることが多いのだが、今回の人類は現実の兵器しかもっていないコンセプトで物語が進む。

だから、ゴジラに対する日本側の戦い方が基本的にダサくみえる。笑

僕はそこにリアルを感じたし、監督らしい演出の面白さを感じて大満足なんだけど、ゴジラ並みの迫力を日本政府側にも求めていた人は・・・きっと拍子抜けしたでしょうね。

これは、まぁ好みの問題かなぁとおもいます。

結局、ゴジラって何なのかわからない。

作中で突如現れ、そして明確な理由もわからず東京を幾度と侵攻するゴジラ。

多少ヒントが散りばめられてはいるものの、作中ではこのゴジラの目的や正体が明確に語られることはなくまったくの不明です。

それに、旧ゴジラには感情があることが演出されていましたが、シン・ゴジラはまったくそういった生物らしい挙動がない。巨大生物ではあるものの生物らしくないんですよ。

だからここに疑問を感じている人が多いみたいです。

でも、仮に今ゴジラが日本に現れたとしたら・・・人類側にその目的やら生まれた理由なんて考える余裕がないわけですし、なにより指揮を執っているのが庵野 秀明監督です。

庵野 秀明監督が指揮する作品は、正体不明・目的不明の怪物が敵である作品がたくさんあります。

エヴァンゲリヲンの敵である使途も、作中では目的不明の怪物として描かれていますし、

短編特撮の「巨神兵東京に現る」でも、巨神兵は突如現れ東京を火の海にします。(厳密に言えば予言を受けた人がいたがその人はそれを信じず誰にも注意喚起しなかった)

庵野 秀明監督の初監督作品である、「トップを狙え」でも正体不明の宇宙怪獣が敵であり、人類はなぜ自分たちが攻撃されるのかわからないまま戦います。

つまり、全てが謎過ぎる正体不明生物に対して人類がどう立ち向かうのかという演出は庵野 秀明監督の得意とするところであり、今回のゴジラもまさにそういう作り方だったというわけですね。

だから個人的にはこのゴジラの正体不明さ加減には納得しています。

エヴァンゲリヲンがそのまま入ってしまっているシーンがある

正直、これは僕も「うん?」と首を傾げました。笑

具体的に何とは言いませんが、シン・ゴジラにはエヴァンゲリヲンの要素がそのまま入っているシーンがいくつかあるんです。

エヴァファンである僕としてはうれしい演出とも取れるのですが、その一方で純粋なゴジラファンとしてみるとノイズを持ち込まれた印象です。

エヴァンゲリヲンをはじめとする数々の作品で絶賛されている庵野 秀明監督独自の演出方法や魅せ方をシン・ゴジラに組み込むことには多くのファンが納得したし、今回も大絶賛しているのですが、作品そのものを持ち込んでほしくはなかったように思えます。せっかくシン・ゴジラの世界観に引き込まれているのに「あ、エヴァだ・・・。」と現実に引き戻されてしまった感は否めないですね。

まぁ・・・緻密に計算されつくした作品の中に他作品のエッセンスをわざと散らばせる遊び心もまた庵野 秀明監督作品の特徴なんですが・・・笑

まさかゴジラにまで持ち込むとは思いませんでした。苦笑

総括

とりあえず、シン・ゴジラは超お勧めなんで見てください!

僕も2度目行こうかなぁと思っています。笑

では、今日はこの辺で!いやー、久々のブログ更新なのにかなりミーハーな記事でごめんねぇ~!

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