――長嶺さんは他のセールスコピーライターと違うね。

先日、打ち合わせ中にこんなことを言われました。
・・・まぁ、僕はセールスコピーライターを名乗りながらも、

「コピーライティング最強!これで全て上手くいく!」

とかちっとも思ってないですからね。笑

たぶんそういうところがよそと違うのでしょう。

コピーライティングは僕にとって販売の為の1つの手段にすぎないのですよ。

そもそもセールスコピーライターの役目とはなんなのか?

セールスコピーライターの役割り、あなたは何だと思いますか?

上手な文章を書くことでしょうか?

読者を感動させる文章を書くことでしょうか?

・・・きっと、違いますよね?

セールスコピーライターの役割は、商品を売ることなんです。

その売るための手段が、文章ってだけの話なんです。

「セールスライターとはタイプライターを前にしたセールス担当者である」
これは小売業界向け広告代理店ジュディス・K・チャールズ・クリエイティブ・コミュニケーションのオーナー社長 ジュディス・チャールズの言葉だ。
これは私の知る限り、セールスライターという語の定義として最高のものだと思う。

セールスライティング・ハンドブック~「売れる」コピーの書き方から仕事の取り方まで~
ロバート・W・ブライ 著/鬼塚俊宏 監訳/南沢薫花 訳
より一部抜粋

[amazonjs asin=”4798123501″ locale=”JP” title=”セールスライティング・ハンドブック 「売れる」コピーの書き方から仕事のとり方まで”]

このセールスライターはタイプライターを前にしたセールス担当者という定義、僕も大賛成です。

しかし、セールスコピーライターである僕の役割が、
あくまでもクライアントの商品を売る事であるならば、

もっともっと突き詰めていえば
「売れるなら文章にこだわる必要もない」
とも言えますよね?文章は所詮手段なんですから。

「ちょっ・・・長嶺さん。
 それ言い出したら何でもありになってしまいますやん。」

そう突っ込まれるのも無理ありません。

しかし、先ほど紹介したの定義の「タイプライター」という単語からお察しのとおり、あの言葉は1982年のものなんです。いうまでもなく、今どきタイプライターで仕事をしているセールスコピーライターはほとんどいないでしょう。

現代のセールスコピーライターが使うのは主にパソコンですよね?

そして、僕が造ったセールスページを見るお客様もまた、昔と違いパソコンやタブレットで見ている人が多くなっているわけです。

そうなってくると、文章以外にもやれることって出てくるとは思いませんか?

売れるセールスマンは優れた演出家でもある

僕はこれまでに多くのセールスマンを見てきましたが
セールスが上手な人は必ず「演出上手」です。

言葉の説明だけでなくジェスチャーや写真などを駆使して、
お客様の好奇心を刺激する演出を提供し続けます。

今でこそコピーライターを名乗っていますが、
元はと言えば住宅の営業マンである僕にとって、
売るための手段や発想を文章だけに限定するのはとても非効率だと感じています。

※補足※
たしかに上手な文章が書けると多くの場面で優位に立ち回れます。郵送するDMやチラシには文章が必ず入りますし、ネットなんてほとんど文章で構成されていますからなおさらです。
だから思わず読んで購入してしまいたくなる文章を生み出すコピーライティングは確かに強力です。
しかし、「販売する」という本来の目的に立ち返ると文章だけで良しとするのもプロとして如何なものか?と感じるわけです。

コピーライティングがなぜこれほど重宝されるのか?

もっと本質的なところまで掘り下げていきましょう。

まず、成約率に特化したお話をすると、文章によるセールスと対面によるセールスでは圧倒的に対面によるセールスのほうが成約率はいいんです。コミュニケーションセールスこそセールスでは最強ですよ。

しかし、何故コピーライティングがここまで重宝されるのかというと、文章のほうが対面よりも圧倒的にアプローチ数を稼げるからです。

僕がかつて住宅営業のとき、僕以外の営業マンはみんな訪問しまくっていました。

簡単な訪問なら別ですが、住宅販売を目的としたの訪問の場合はそれぞれの顧客にあわせたトークと資料を考えなくてはならず、更に僕のような田舎に住んでいるとお客様の家同士が片道1時間離れていたりしているので、1週間で訪問できるお客様の数は頑張って30件ほどになっていました。

営業マン1人あたり抱えていた顧客リストは大体200件。
つまり全顧客を訪問しようと思った場合、2ヶ月近くかかるわけです。

それに対し、訪問が大嫌いだった僕は、手紙とメールによるアプローチをしてセールス活動していました。
そんな僕の場合、その200人に対してのアプローチを1週間ほどでおえていたんですよね。

つまり、訪問の営業マンは2ヶ月に一回しか来ないのに、手紙とメールでアプローチしていた僕は一週間に一回顧客フォローができていたわけです。

この手数の差が、結果的に成約数を上げる要因となりました。

文章によるセールスは、その構築には多大な時間を要しますが一度作ってしまえば半永久的に使い続けることができます。

だから僕は毎日午前中はせっせと手紙を作って発送し、
午後からは具体商談客やご契約者様へのフォローに回る。

そんな日々を繰り返しトップセールスになれたわけです。

ですから、文章によるアプローチが優れているのは間違いなく「量産できる」ことであり、成約率は対面には及ばないと僕は断言します。

その量産できる文章セールスを、対面営業での成約率にできるだけ近づけるために考え出されたものが「コピーライティング」というわけですね。

でも、今って量産できるのは文章だけでしょうか?

セールスコピーライティング以外のアプローチ方法も有効活用するべき!

僕もコピーライターを名乗ってますので、コピーライティングの力をよくよく知っています。

でも、あくまで僕の役割は「文章を書くこと」ではなく「商品を売ること」なんです。

そうなってくると、できることは沢山あります。

成約に繋がるのならばデザインにもこだわるべきだし、

成約に繋がるならイラストも多用すべきだし、

成約に繋がるなら音声や動画もどんどん使うべきです、

一言に動画といっても録画だけでなく、
今や生放送も気軽にできる時代となりました。

生放送・・・となると、少し「量産できる」という強みからは外れてしまいますが、
大人数に対してライブ感溢れ、限りなく対面型に近いアプローチができるのは非常に革新的なことです。

売るためだったらどんどん活用すべきですね。

まぁ、もったいぶって話すようなことではなく、僕にとっちゃごくごく当たり前のことを言っているつもりです。

便宜上、コピーライターを名乗ってはいますし、
コピーライティングの力がとても凄いことを知り尽くしてはいますが、
僕は文章にだけ固執するつもりはないですよ^^

と、今日はそんなお話でした。

ちなみにここまで言えばお気づきのとおり、量産できることが強みのコピーライティングは本来繰り返し使うことが前提です。

特にネット業界では1発屋の力任せのセールスページが乱立し、見事に販売者の世間的地位を貶めるものが正義とされてますけどあれってコピーライティング本来の価値からみるとかなり歪なんですよね。(販売者偽名なのが当然みたいな流れになっていた昔に比べたら幾分かマシになってきましたけどね)

僕はプロとして文章を書く以上、その文章が繰り返し使えてなおかつ高い成約率を誇るように書きます。先に書いたように文章のメリットはアプローチ数が稼げることですから当然長く使い続けられるものであるにことたことはありません。

もちろん、メンテナンスは必要ですけどね^^

でもどうせならば、ガッツリ売りつつも顧客から愛され続ける販売者を目指しましょう。これをきれい事という人はただ諦めているだけです。

では、今日はこの辺で!

Follow me!