昨日、米連邦政府による極秘情報収集活動を暴露し亡命した事で有名な元米中央情報局(CIA)職員エドワード・スノーデン氏が、
うわー、Twitterのチートモードは日本語です。あなたは小説を書くことができます!w
と日本語でツイートしたことが話題になっていますね
問題のツイートはこちら。
どうも、
こちらのツイートに反応したものらしいです。
確かに、140文字でここまで意味を込められる言語は「少ない」と思います。今日はその秘密の一端を解説しましょう。
日本語が短文で大量の情報を送れる訳は「表意文字」にある
あなたは「表意文字」と「表音文字」という言葉をご存じだろうか?
僕がこの言葉を知ったのは古事記の研究論文を読んだ時だったかな・・・。
日本語は、この「表意文字」と「表音文字」の両方を兼ね備えた言語であり、それゆえに短文であっても美しい表現が可能である。世界的にもこのような言語は珍しい。そう評価されているんですよ。
表意文字とは。
文字そのものに意味が込められている文字。(例。竹 ←植物の竹という意味を持つ)
表音文字とは。
一つの文字で音素または音節を表す文字体系の事であり、文字そのものに意味はない(例:たけの「た」)
少し考えればわかりますが、英語はすべて「表音文字」なんですよね。
僕が屋号としている「NATURE」という6文字から成り立つ単語には、『自然・本質・素質』と言った(日本語では2文字で成り立つ)意味があるのですが、1文字1文字にはまったく意味がありません。
だから意味ある文章を作るためには文字数がかなり必要になるわけです。
表意文字をもつ日本語の場合、同じ文字数で物事を伝える勝負をしたときに、英語よりも圧倒的に有利になるわけです。
※補足
ちなみに、ここで論じているのは「文字」の話であって、口頭での伝達速度は少し話が別になります。
口頭にすれば「竹」も「たけ」も同じ文字数ですからね。
日本語のポテンシャルは文章でこそ生きるものなんです。
だから今、スノーデン氏のつぶやきをきっかけに
「文字数が少なくてもたくさん伝えられる日本語すげーーーーー!」
と日本人が大騒ぎしているわけですね。
うんうん、自分たちの言語に誇りを持つ事はいいことです^^
僕も日本語大好きですよ!そうでなきゃコピーライターなんてやってません。笑
だから、今日は
日本語って今騒がれている以上にもっと凄いんだぜ!
って話をしたいと思います。
意味を伝えるだけなら日本語以上が存在する
さて、まずはこの盛り上がりに水を差す話になっちゃいますが、実は日本語の魅力は短文で伝えられる事だけではありません。
そもそも、それだけの話なら日本語よりも中国語のほうが優れていますからね?
日本語の「表意文字」である漢字はそもそも中国から渡って来た物ですから当然っちゃー当然です。
英語「Thank you」(8文字)
日本語「ありがとう」(5文字)
中国語「謝謝」(2文字)
ね?中国語のほうが短いでしょ?
しっかり調べたわけじゃないけど、中国語よりも日本語が短くなることはないんじゃないかなぁ。
英語が「表音文字」だけの言語とするならば、中国語は「表意文字」だけの言語と言えますね。
じゃ、スノーデン氏に中国人が「中国語のほうがすごいよ!」と伝えたら、彼は「真相!流石中華驚人!熱烈歓迎炒飯美味!」と言うのだろうか…?
正直その可能性があるかもしれない。(いやないかw)
でも、そうじゃないかもしれません。
ここからは、少し僕の想像が入ってきますが、スノーデン氏のつぶやきには1つ面白い表現が紛れているんです。
日本語の優れているところは多彩な表現方法である。
ここでもう一度、スノーデン氏の発言を見てみましょう。
僕の考えすぎかもしれません。しかし、本当にここまでの意味を込めていたら彼は噂にだがわぬ超天才です。
彼は、「あなたは小説を書くことができる」と言ってますよね。
長文でも論文でもレポートでも議事録でもなく、「小説」と書いたんです。
そして、僕はそれこそが日本語の真価だと思っています。
もう一度書きますが、日本語は「表音文字」と「表意文字」を兼ね備えた珍しい言語です。
意味が短文で伝わる「表意文字」は確かに便利ですが、繊細な表現をしたい時に意味が直接伝わりすぎてしまって「表現の温度」を細かく伝えることができません。
だから日本語は今騒がれているような、短文で多くの意味を伝えることに優れているだけの言語じゃないんですよ。
短文で意味を伝え、その上で繊細な表現も可能なのが日本語なんです。
「小説」という言葉を使ったスノーデン氏はもしかしたらそこまで気づいていたのかもしれませんね。多彩で繊細な表現が可能である日本語は確かに小説向きの言語です。
日本語は表意と表音を兼ね備えているから「濃くも繊細な表現」が出来る言語である。
この記事でもっと日本語の事を見直し手貰えたら幸いです。もっともっと誇っていきましょう!
では、今日はこの辺で、
ここまで読んでいただきありがとうございました!