WEBセールスプランナー長嶺圭一郎です。

今回は少しだけ聞き慣れないかもしれないマーケティング用語「ゼロパーティーデータ」についてお話しします。

一見すると専門的に聞こえるこの言葉ですが、実は1人社長さんやスモールビジネスを営む方にとって非常に実用的で効果的な概念なのです。

売り込みが苦手な方ほど、このゼロパーティーデータを活用することで、無理なく自然に商品やサービスを届けることが可能になります。 「自分から押し売りしないと売れないのかな…」と感じている方にとって、まさに突破口となるヒントが詰まっています。



ゼロパーティーデータとは?自然に売れる仕組みのカギ

まず、「ゼロパーティーデータ」とは何かについて明確にしておきましょう。

これは、お客様自身が自発的に「私はこれに興味があります」と明示的に示してくれる情報のことを指します。

たとえば、あなたが運営するWebページに「このサービスに興味ありますか?」というボタンを設置し、それをクリックしてくれた訪問者。 このクリックの行為自体が、ゼロパーティーデータの収集にあたります。

こうしたデータは、「売り込みが嫌われる理由」とされる“的外れな提案”とは正反対の性質を持っています。 お客様の意思に沿って情報を提供するため、「これは欲しかった!」という喜びや安心感を自然に生み出します。


ファースト・セカンド・サードパーティーデータとの違いを理解する

ゼロパーティーデータと混同されがちな他のデータタイプについても整理しておきましょう。

  • ファーストパーティーデータ:自社のWebサイトやアプリ内で収集される行動データ(例:クリック履歴、購入履歴など)。収集は自社で行いますが、ユーザー本人は気づいていないことも多く、関心が明確に表れているとは限りません。
  • セカンドパーティーデータ:他社のファーストパーティーデータを、パートナーシップなどを通じて共有してもらうデータ。信頼関係が必要で、提供元の透明性も大きなポイントになります。
  • サードパーティーデータ:外部業者などが複数のソースから集めて提供する匿名性の高いデータ。大規模な分析には向いていますが、個人の関心に深く踏み込むのは難しく、近年はプライバシー規制の強化により活用が難しくなってきています。
  • ゼロパーティーデータ:お客様が自発的に提供してくれる「興味・関心・希望」などの情報。たとえばアンケートへの回答、特定リンクのクリック、あるいは希望条件の入力などが該当します。

的外れな提案はNG!“売り込み感”を消すゼロパーティーデータの力

たとえば、あなたが全く興味のない保険商品のDMが突然ポストに届いたらどう感じますか?

「え、それ今は全然興味ないんだけど…」と、思わず眉をひそめたくなりますよね。

このように、お客様のニーズや関心からズレた「的外れな提案」は、売り込みと感じられてしまい、かえって信頼を損ねる結果になってしまいます。

逆に、「あ、これ気になってたやつだ!」というタイミングで届く情報はどうでしょうか?

歓迎され、開封率やクリック率、そして成約率も格段に上がります。

ゼロパーティーデータはまさにその“的外れ”を回避し、お客様の今の興味にピタッと合った情報を届けるための最強の手段です。


ダブルオプトイン:本当に欲しい人にしか情報を届けない仕組み

僕が10年以上にわたり愛用している「ダブルオプトイン」という手法は、ゼロパーティーデータを活かすのに非常に効果的です。

この仕組みは次のような流れで成り立っています:

  1. 「この商品に興味ありますか?」という問いかけを設置
  2. 興味を示してクリックした人だけに、次のステップとなる情報を案内
  3. 興味を示した人にのみ、オファーを配信

過去に実施した「瞬筆Articles」という商品のキャンペーンでは、3日間の間に4通の案内メールを送信したにも関わらず、メルマガ解除はゼロ。 さらに、成約率は驚異の70%以上という結果に繋がりました。は「売っているのに嫌われない」非常に理想的なマーケティング状態といえます。


AIの時代に求められるのは“正確で信頼できるデータ”

現代のマーケティングにおいて、AIは非常に強力な味方となります。

AIはお客様の興味や行動パターンを分析し、「どのタイミングで」「どんなメッセージを」「どんな言い回しで」伝えれば良いかを判断してくれます。

しかし、その判断材料となるのが「正確なデータ」であることを忘れてはいけません。

たとえば、どれだけ高性能なカーナビを使っていても、目的地の入力が間違っていれば正しい場所には到着できません。

ゼロパーティーデータは、お客様自身が入力してくれた“目的地”のようなもの。 このデータをもとにすれば、AIの提案も驚くほど精度が高くなります。


数ではなく「興味」に基づいたアプローチが未来を変える

メールリストに1000人登録している場合でも、関心を示してくれた10人にだけ案内するほうが、商品はより多く売れるようになります。

それにも関わらず、「たくさんの人に一斉配信しておけば、何人かは買ってくれるだろう」という発想が、未だに多くの現場で根強く残っているように感じます。

しかしこのやり方は、逆効果になるリスクが非常に高いのです。

本当に効果的なのは、「興味を示してくれた人だけに」価値ある情報を届けるという考え方。 これは売上を上げるだけでなく、お客様との信頼関係を深めるという意味でも重要な要素です。


「売り込みたくない、でも売りたい。」

そう思っているあなたにこそ、ゼロパーティーデータの活用をおすすめします。

お客様が自ら興味を示してくれた情報にだけ反応し、的確な提案をする。 そのプロセスが自然体でありながらも成果に結びつく新しいマーケティングの形です。

今日から、あなたのビジネスにも取り入れてみませんか?

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