こんにちは、AI×リストで自然体ビジネス設計士の長嶺圭一郎です。

昨日、Xでこんなポストがバズっているのを見かけました。マーケティングをするときは、脳内にドパガキのペルソナを置いておこう、という話です。

長い、読まん。地味、見ない。難しい、わからん。面倒い、やらん。で、俺に何の得があるの。
そのくらいの前提で考えると、こうなる。
LPはファーストビューで一瞬で価値を伝えるようにしよう。
動画は冒頭3秒に死ぬほどこだわる。
クリエイティブは、まず目を止めさせる。
文章は小学生でも分かるくらい簡単にする。
CTAのハードルを下げる。
結局、自分は何をすればいいの、というところまで翻訳する。
ユーザーは、こっちが思っているほど読まないし、考えないし、待ってくれない。ちゃんと見れば伝わる、は大体伝わらない。

ドパガキというのは、強い刺激やすぐ手に入る快楽に慣れすぎていて、長い文章も、地味な内容も、難しい話も、面倒な手順も受け取らなくなっている人、またはその状態を指すネットスラングです。

読んで、素直に、その通りだよなと思いました。

ただ、それに加えて、危ういよなとも思ったんです。

分かりやすくしましょう、と言われて、その通りに短くしている。なのに、なぜか反応が変わらない。他の人と同じに見えてしまう。そう感じたことはありませんか。

僕は、それは短くすること自体が悪いんじゃなくて、短くする場所を間違えているだけだと思っています。今日はその話をします。

短く伝える入口と、深く伝える関係は分ける

まず、読まれないというのは事実です。ここは疑いようがない。

10年ほど前の時点でも、現代人は1日に5000個の広告を見ていると言われていました。5000個と言われてもちょっと想像しづらいので、割ってみましょう。寝ている時間や、とても情報どころじゃない時間を引いて、1日のうちの16時間、つまり960分を、5000で割ります。0.19分。秒に直すと、

1つあたり12秒です。

しかも、起きている時間を全部広告に使う人なんていません。テレビも見るし、仕事もするし、自分の用事もある。実際はもっと短いはずです。こんな状態の相手に、長い説明をじっくり読んでもらおうとしても、そりゃ無理があります。

ここまで読むと、じゃあもう全部短くするしかないな、という結論になりそうですよね。僕も一瞬そう思いかけました。

でも、そこが引っかかったんです。人って、決してバカじゃないと思うんですよ。

これは自分に必要なものだ、と伝わった後は、その人はちゃんと吟味して読みます。動画もそうじゃないですか。ほとんどは数秒で切る。でも、あ、これはと思ったら、10分の長尺でも見ますよね。12秒を1個と数えたら、50個分の時間を、たった1つに使ってくれていることになります。

つまり、12秒しかもらえないのは入口だけなんです。だから僕は、短さと深さを同じ場所で両立させようとは考えていません。入口は短くする。つながった後に、深く伝える。この役割分担で考えています。

入口は判断材料を短く示し、接触後は一つずつ深く伝える役割分担の図
入口と接触後では、必要な情報の深さが違います。

分かりやすさだけを続けると、誰が言っても同じに見える

この線を引かずに、入口の先まで分かりやすさ一本で押し続けると、何が起きるか。

人がわっと思う強い言葉って、実はバリエーションがそんなにないんですよ。だから、続けているうちに、みんな似たような言葉になっていきます。そうなると、薄っぺらいな、この人ありきたりのことばっかり言ってるな、と思われてしまう。

知名度のある会社や、すでに大勢に知られている人なら、それでも押し切れます。でも、僕たちのように規模が小さくて、まだそんなに知られていない事業がそれをやっても、他との違いが出ないので、うまくいきません。

正しい。だからこそ、危うい。

短く伝える技術を否定したいわけじゃありません。どこで使って、どこでやめるか。その線の話です。じゃあ僕が実際にどこへ線を引いているのか、ここから書いていきます。

ファーストビューは、スクロール前に判断材料を出す

線を引いているのは、新しいお客さんとの一番最初の接点です。ここは、とにかく分かりやすく、簡潔に。

たとえば無料セミナーのLP、つまり申込みだけを目的にした1枚のページ。ここには、何が学べるのか。いつ、どこでやるのか。有料なのか、無料なのか。判断に必要なものを、全部ファーストビューへ入れちゃいます。ファーストビューというのは、ページを開いてスクロールする前に見える、最初の画面のことです。

スクロールしたら分かる、とは考えません。

だって、12秒しかくれない相手に、スクロールまで期待するほうが無茶ですよね。最初の画面で自分に関係あると分からなければ、その下は見てもらえません。

ここで狙っているのは、深く理解してもらうことじゃないんです。次を見たいと思えるだけの材料を、迷わず受け取ってもらうこと。それだけです。

一つずつ届ければ、重い情報も受け取ってもらえる

では、線の向こう側。メルマガを受け取ってもらってからは、やり方を変えます。

ここに分かりやすさだけを持ち込むと、今度は短絡的になります。メルマガは長く付き合っていく前提のものなので、この人、毎回同じことばかり言ってるな、と思われた時点で終わりです。めんどくさくなって解除されます。

かといって、いきなり長文をドンと送っても、読まれません。

だから僕は、本来ならLPに書くような内容を、少しずつメールに分けて配信しておきます。たとえば、ある日に商品を販売すると決めたなら、その日までの間に、こういうことを考えてこの商品を作ったんです、とか。開発でこういう苦労がありました、とか。この商品はどんな人のために作ったんです、とか。商品にまつわるエピソードを、事前に何度も届けておくわけです。

全部まとめて見たらすごい情報量なんですけど、受け取る側からすれば、1回1回は1つのテーマが簡潔に届いているだけ。そんなに苦労しません。それでいて、販売の案内が届くころには、中身をもう理解してくださっている。

これは、こちらから届けられるメルマガだからできることです。SNSは、相手が見に来たときにしか届きません。読んでさえもらえれば分かるのに、というところで止まってしまう。それって結局、相手のせいにして、自分の説明が下手なのを認めていないだけなんですよね。

僕が毎朝配信しているラジオも、同じやり方でやっています。先日ステッカーをお送りする受付フォームに、こんな感想が届きました。読みやすいから続けて見られる。AIの進化に追いつけていなくても、最低限知っておくといいところをピンポイントで教えてもらえるので助かる。一回が軽いから続く。続くから、結果的に多く伝わる。

軽い情報とは、深い内容を受け取れる大きさに分けたものです。

メルマガやリスト作りの全体像から確認したい方は、スモールビジネスのためのリストマーケティング入門を先に読むと、この入口と関係構築の役割分担がつながりやすくなると思います。

スモールビジネスのためのリストマーケティング入門|メルマガで売上をつくる方法

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紹介は、調べても決め切れない人の入口になる

もう一つ、この時代だからこそ効いてくるものがあります。紹介です。

情報を吟味する時間が取れないのは、さっき書いたとおり、僕らも含めて全員そうです。じゃあ、その状態の人はどうやって相手を選ぶのか。昨日、それがそのまま起きる場面に立ち会いました。

商工会議所の専門家派遣で、新しい法人のホームページを作りたいという方と打ち合わせをしたんです。その方が、最初に近いところでこうおっしゃいました。商工会議所さんの紹介だから来ました。長嶺さんが何の専門家なのかも、すごい人なのかも分からないけれど、商工会議所さんが紹介するなら間違いないだろうと思って来ました、と。

ここだけ聞くと、何も調べずに来られた方みたいに聞こえますよね。でも、逆でした。

むしろ、かなり調べておられたんです。自分でホームページを作ろうともした。制作会社の営業も受けた。最初はゼロ円で作りますと言われたけれど、その後の更新料がどうの、3年間の契約期間がどうの、という話が出てきて、うさんくささしかない、と。

しっかり情報を見ている方なんですよ。でも、見たからこそ、どれが本物か分からなくなっていた。そして、本物が見つかるまで吟味し続ける時間もない。そこで最後に効いたのが、信頼できるところからの紹介でした。

情報を見ないのではなく、見ても決め切れない。そういう人が、迷わずに相手へたどり着くための手段が紹介なんだと思っています。

ちなみにその日は、そのまま作業に入ってホームページを公開まで持っていきました。こんなに簡単にできるんですね、更新も自分でできるんですね、とすごく喜んでいただけて。紹介で入口を作ってもらった後、実際のやり取りの中で、僕が何を考えてどう作るのかを知ってもらう。ここでも、入口と接触後の役割はちゃんと分かれています。

小さな接触を何度も重ねて理解と信頼を育て、購入や紹介やリピートへつなげる図
軽い情報を何度も届けると、深い理解と信頼へつながります。

今日見直すのは、入口の次に何を届けるか

実際、僕が運営しているコミュニティへ入ってくださる方も、募集ページを一度読んで全部理解してから入る方ばかりではありません。むしろ、詳しい中身はよく分からないまま入りました、という方のほうが多いくらいです。

それでも入ってくださる理由は、二つでした。長くメルマガを読んでいて、こまめに出てくる話から少しずつ分かっていた方。もう一つが、信頼している人が勧めてくれたので入った方です。

1枚のページを丁寧に深く作り込めば、読んだ人が必ず理解して必ず買ってくれる。僕は、その前提ではもう考えていません。ページが作るのは入口です。その先で何度も情報を受け取って、考え方や中身を知ってもらった時間のほうが、判断を支えています。

そしてそれは、買ってもらうときだけの話じゃありません。深く付き合った方が、この人は信頼できると誰かに伝えてくだされば紹介になります。一度買ってくださった方が、細かい理屈は分からないけれどこの人の話なら押さえておこう、と思ってくだされば、次の購入につながります。

どれも、最初の一画面だけで生まれるものではないんですよね。

だから、今日見直してほしいのは入口のデザインではなくて、入口の次に何を一つずつ届けるかのほうです。まずは、登録してくださった方へ最初に送る一つのテーマを決めてみてください。

コンテンツ制作について
この記事は、長嶺圭一郎自身の対話・取材・実体験・調査をもとに制作しています。AIは構成や表現の補助に活用し、最終判断と責任は長嶺圭一郎が担います。

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