こんにちは、AI×リストで自然体ビジネス設計士の長嶺圭一郎です。

大阪で開いた、僕の会員制コミュニティ・ゼロリスの懇親会で、ある会員さんから意外な出会い方を聞きました。僕が毎朝続けている配信を、知り合いのリスナーさんに勧められて聴き始め、その後ゼロリスに入ってくださったそうです。

紹介してくれた方はアーカイブで聴いていて、会員さんの話では、おそらくゼロリスには入っていません。僕が知らないところで、日々の発信が人から人へ渡っていました。

この紹介のもとになったのは、僕が毎朝、自分の口で話している配信です。一方で、今はAIを使えば、発信の多くを効率化できます。僕自身、AIによる効率化はどんどん進めるべきだと思っています。でも、全部を自動化していいのかといえば、そこには否定的です。では、その線はどこに引けばいいのでしょうか。

僕は、AIで自動化した結果がお客様の体験にとってマイナスにならないかどうかで、自分で担う部分とAIへ任せる部分を分けています。

僕は毎朝30分、自分の口で話す時間を残しています。その一次情報があるから、記事やメール、切り抜きはAIで広げても僕の発信でいられるんです。

自分で話した一次情報をAIで記事やメールへ展開する図解

毎朝30分を自分で話す理由

僕は毎朝、自分の顔と声で仕事の話をしています。僕が経験したこと、その日に下した判断、試した結果を、自分の言葉で話します。

こう言っては何ですが、AIを使えば、今の僕は30分で複数の媒体を更新できます。AI前提で考えると、30分でこなせる作業量はすごい量です。それでも、この30分は一本の配信に使う。ここは効率化はしても、自動化してはいけないところだと考えています。

最近はGoogleのGeminiで、自然なAI音声を話させる機能も話題です。仮にそれで僕の配信を再現できたとしても、僕は自分で話し続けると思います。AIだけで作ったものを、お客様がわざわざ時間を使って聴く価値があるかといえば、絶対にないからです。

以前、何十人も従業員を抱えている方に、組織の作り方を相談したことがあります。そのとき言われたのが「人を雇ってうまく動かすのって、ある種宗教だからね」という一言でした。「この人についていこう」と思われる人物にならないと、どれだけ仕組みを固めても人はついてこない、という意味です。AIの自動化にも、同じことが言えます。一番先頭に立つ部分は、泥臭く作った方がいいんです。

僕の場合、それが毎朝の配信です。ここを僕自身が担うから、その後に続くAIの自動化・効率化をフル活用できています。

AIに任せているのは、話した後の展開

僕が毎朝話した内容から、会員向けの教材、ブログ、メールを作り、SNSの原稿にも展開できます。AIを使って編集し、読みやすい形にして、媒体ごとに届ける。手作業だけなら時間のかかる部分です。

最近は顔出し発信を始めて約1か月半になり、音声だけでなく短い動画への展開も試しました。完全にAIの自動化で作った切り抜き動画を夜10時頃に公開したところ、翌朝の時点で、公開から約8時間で1,200回再生されていました。相変わらず、ショート動画は強いですね。

動画には、BGMを付けたい、情報の見せ方をもう少し整えたいという気持ちもありました。それでも、こういうものは完璧主義になってはいけないので、まず出してみようと判断しました。編集はAIに任せられる。元の話は、僕が実際に話したものです。AIが編集していても、お客様が受け取る価値は失われません。だって、僕の言葉なんだもん。

自動化できることと、それでビジネスが成り立つことは、まったくの別問題なんですよね。 僕が見てもいない、試してもいないことをAIだけで作り、僕の発信として届ける。それをお客様がわざわざ時間を使って受け取る価値は、ないと思うんです。


紹介や月に一度の視聴からも、つながりが生まれる

冒頭の大阪の話に出てきたリスナーさんのように、会員にならずに聴き続けている方もいます。それで全然いいんです。数から考えれば、そういう方の方が多いのは分かりきっています。聴いている方が人に勧め、勧められた方が聴いて、そこからゼロリスに入ってくださる。僕から見えないところで、続けてきた配信がお客様を見つけてくれていました。

毎日聴く人だけが、お客様になるわけでもありません。僕は、毎日聴いてほしいとは思っていないんです。興味のある回を月に一度ほど聴き、それが積み重なって僕への申込につながった方もいます。メールで届く配信タイトルを見て、今の自分に必要な回だけ選ぶ。僕はそれでいいし、むしろ大切なことだと思っています。

こうして長く聴いていただけているのは、一次情報として僕がずっと泥臭く話しているからかな、と思います。そして一次情報だからこそ、それをもとにAIで記事やメール、切り抜き動画を作って広げても、受け取る方にとって何のマイナスにもなりません。

以前の記事では、AI時代は誰の判断で情報が届くかが価値になることを書きました。この記事で書いているのは、その判断をどこで生み出し、どう広げるかという僕の実践です。

自分で担う仕事とAIが担う編集を分ける図解

自動化の線は、お客様が受け取る価値で引く

100%AIで作られた情報は、受け取った瞬間には気づかれないこともあります。でも、気づいた瞬間に、お客様は間違いなく裏切られた気持ちになるでしょう。

僕はAIで効率化していることを公表しています。少なくとも今のところ、AIを使うようになって魅力がなくなったと言われたことは一度もありません。メールの開封率が落ちているわけでもなく、むしろ加速しているくらいだと思います。

反対に、「AIを使っていると知られたら、お客様が離れるかもしれない」と感じる使い方をしているなら、黄色信号です。取り組み方を変えた方がいいかもしれません。AIはどんどん使うべきです。ただ、自動化するのは、それがお客様の体験にとってマイナスにならない部分。そのために、先頭には自分のオリジナルを置いておく。僕はこの考え方で線を引いています。

僕の見る限り、100%AIで作った投稿は、SNSでもGoogleの検索でもYouTubeでも、弾かれる方向に進んでいます。AIが出てから2年ほどは先行者利益で成り立っていたものが、今はかなり弾かれるようになっている。それが僕の見立てです。

YouTubeでは、機械音声で読み上げるだけの動画は収益化が止まりやすく、自分の声で収録している証明になる写真を何点か送って認められるケースもあるらしい、と聞いています。これは僕が聞いた例で、すべての動画に当てはまる決まりという意味ではありません。ただ、結局は人間が作っていることを証明しないといけない、ということですよね。

一方で、プラットフォームはAIを使うこと自体を否定しているわけではありません。Googleの公開ガイダンスは、AI利用そのものよりも、利用者に価値を加えない大量生成を問題にしています。YouTubeの収益化ポリシーも、独自の視点を欠く反復的な大量生産を対象にし、AIを制作補助に使う独自コンテンツは許容例に挙げています。AIをサポートとして使うことは、むしろ積極的に使った方がいいくらいだと僕は受け取っています。

問題は、AIに聞けば分かることを、わざわざ自分のコンテンツとして出してしまうことです。それでは、その人から聞く価値がありません。自分の一次情報を先頭に置いている限り、AIを使うことは、プラットフォームが求めるものとも筋道が一致すると考えています。

後ろに続くマーケティング作業をどうAIへ任せるかは、専門性に使う時間を取り戻すためのマーケティング作業の分担で書いています。

自分の仕事の先頭に、何を置くか

僕にとって先頭に立つ活動は、毎朝自分の口で話すことです。先頭に立つ活動は、発信でなくてもかまいません。まずは今の仕事の中で、自分が先頭に立つ活動を泥臭くやってみてください。そこを自分で担っていれば、その後ろでAIが自動化・効率化をどんどん進めても、事業としての価値は下がりません。

大阪で聞いた紹介も、僕が自分の口で話した配信から始まっていました。先頭は自分で泥臭く、後ろはAIに任せる。この順番なら、効率化と、お客様から求められる仕事は、絶対に両立できます。

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