登山家「ジョージ・マロリー」は、1923年、ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで「なぜエベレストに登るのか」との問いにこう答えた。

“Because it is there.”(そこにそれがあるから)と。

後日、日本では「そこに山があるから」と訳されたこの言葉は、インタビューから100年経とうとしている今でもなお語り継がれる有名な言葉である。

このシンプルな言葉に魂を揺さぶられない男はそうそういないのではないだろうか?

名古屋には「喫茶マウンテン」という
世界最高峰の山がある。

愛知県名古屋市 昭和区にある喫茶マウンテン、かなり有名なのでご存知の方も多いはず。

もう40年以上続く老舗でありながら今もなお多くのファンを魅了して止まない、喫茶店文化が根強い東海地区でも1.2位を争うほどの知名度を誇る喫茶店。それがマウンテンである。

この喫茶店を愛するファンたちは、店名の「マウンテン」を「山」に例えて、マウンテンに行く時には「登山してくる」と発言し、完食することを「登頂成功」、食べきれずに残してしまうことを「遭難」と言い表す。うんうん、こんなマウンテン愛に満ち溢れたユニークお約束からも長年ファンから親しまれている様子がよくわかりますな。

しかし・・・
フッ・・・登山ですか。。

山と名が付く以上、
アウトドア大好き人間を名乗る私もチャレンジせねばなるまいて。

しかも、電車でわずか1時間ほどにあるという好立地。あぁ、マウンテンが私を呼んでいる!

・・・と、いうことで行ってきました!登山してきましたよ!喫茶マウンテン!!

まず、山のふもと(店の前)には存在感溢れるマウンテンの看板が!

いざ、あの頂に参らん。

ちなみに、喫茶マウンテンの外観はこんな感じ。

一見古風な外観だけど、実は比較的最近に建て替えていらっしゃるご様子。

事前に調べたところ、さっきの看板に書いてある絵の建物が重ね書きされていて、そこに昔の建物がチラッと見えているとのこと。

・・・あ、ほんとや!

めっちゃ不自然な重ね塗りしているのにパッと見、全然不自然じゃないこの不思議なクオリティは何なのだ。

違和感どころか、むしろ今のほうが元の絵にしっくり馴染んでいるようにすら感じる。笑

そして、実物の写真はこちら。

うんうん。絵のまんまですね!

そして、個人経営の喫茶店にしてはかなり大きい店構えにもかかわらず、順番待ちをしている人の多いこと多いこと!(しかもこの日は小雨降っているのに!)

更に駐車している車は半数以上が他県ナンバー!この日は、神戸・奈良・静岡・大阪・福井から遠路はるばる来ている登山者がいた模様!

喫茶マウンテンには全国各地から登頂を目指す登山家が集まっているとは聞いていたけど、そのうわさに偽りはなかったようですね。
(ちなみに福岡在住のフェイスブック友達もこのマウンテンのことは知っていました。決して良い立地とはいえない場所にあるのに、知名度は完全に全国区でなんです)

そして、行列に並んで順番を待つ間にメニューを見ながら食べるものを考えることに。

何を隠そう、このメニューこそが喫茶マウンテンが世界最高峰の山だと言われる所以なんですよ。。

喫茶マウンテンのメニューが
その登頂難易度を静かに物語る

こちらが実際のメニュー。

ぜひ15秒ほど、メニューに目を走らせてほしい。

・・・何かおかしなところはないだろうか?

なんとスパゲティに甘口のカテゴリーが!!

甘口抹茶小倉スパ

甘口バナナスパ

甘口メロンスパ

甘口キウイスパ

しるこスパ

甘口イチゴスパ(春季限定)

そう・・・このメニューこそが喫茶マウンテンが屈強な登山者たちをたびたび遭難させ帰らぬ人にするサイレントキルポイントである。

他にもメニューを見渡せば・・・

納豆山菜スパ

ヨガスパ

コスモスパ

味噌煮込みスパ

トマト味噌煮込みスパ

なまず煮込みスパ(辛)

あまりに強烈な甘口スパのせいで霞んではいるが、これらもまた他の店であれば最注目メニューになってもおかしくない猛者揃い…!

さ・・・さすがマウンテン・・・世界最高峰の山と言われるだけのことはあるぜ・・・!

なお、並んでいる間に店内を見回すと、このようなチャレンジメニューを頼み、苦悶の表情を浮かべながらも気合で登頂を目指す登山家が全体の3割ほど。

7割のお客さんはおいしそうなメニューを食べ幸せそうに談笑していて、登山というよりもハイキングを楽しんでいるような雰囲気。

そして、またその幸せそうに食べている料理がめちゃくちゃおいしそうで、ハナッから甘口スパしか食べるつもりのなかった僕の決意をガンガン鈍らせてくる。

ぬぐぐぐ!これもまた、マウンテンの頂を目指すものに課せられた試練なのか!?強靭な精神力なくして登頂はなしえないのか・・・!

さすがはマウンテン・・・世界最高h(以下略)

甘口バナナスパ

味の感想は後述(白目)

甘口抹茶小倉スパ

甘口メロンスパ

甘口キウイスパ

しるこスパ

納豆山菜スパ

どうしてこうなった・・・

まず一言言わせてほしい。

マスター…

アンタおかしいよ。笑

なぜマスターはこの甘口スパにここまで本気になってしまったのか・・・。

まず、これら甘口スパゲティの最初の見た目は正直美味しそうに感じた。きれいにデコレーションされていてスパゲティというよりもはやデザートを見ている気分。

だから僕たちも最初は大はしゃぎでパシャパシャと写真を撮りまくったし、早く食べたい!とすら思った。

しかし、その早く食べたい衝動に駆られて麺を口に入れようとした瞬間、早くも異変に気づく。

口元に運ぶとムワッと立ち上がる甘ったるい香り・・・そう、このスパゲティ・・・見た目に反して温かいのだ。

だからまず速攻で生クリームが溶けて油になっていく。そして、その甘い油がスパゲティの麺を隙間なくコーティングしていく。

徐々に甘口スパの姿が油そばのように変貌していく・・・こ・・・これはアカンやつや!Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン

もうこの時点で若干後悔の念が頭を過ぎる。笑
あぁぁ・・・後の席で食べているミートスパゲティがめっちゃ美味しそうだなぁ…。汗

右の席は…

あ・・・なんか鋭角18度ぐらいにそりたつ氷山(カキ氷)を涙目になりながら食べつつ、めっちゃ「手伝ってくれませんか?」と目で訴えてきてる。汗

だが、いっぱいいっぱいなのはこちらも一緒。苛酷な環境である高山では他人への情けが命取りにつながる、ここは非情にも目が合わなかったことにしよう。うん。

我々はここであきらめるわけにいかない!

なぜ止めないのかって?それはあれさ、“Because it is there.”(そこにそれがあるからさ)

『パクッ』

意を決して口に入れる!

そして・・・あっま!!

1口食べた瞬間に僕の席のメンバーは全員、神速でアイスコーヒーを注文。笑

お・・・お願い・・・!アイスコーヒー・・・なるはやで!!こ・・・この甘さはヤバイ・・・!!

僕が食べたのは甘口バナナスパですが、果物に火を通した時の甘さはかなり 強 烈 です。

そして、やわらかすぎる食感が甘さと絡んでなんともいえないハーモニーを奏でるわけで・・・あぁ、想像しただけで鳥肌が・・・w

そして、特筆すべきはスパゲティの麺!

なんと、バナナスパにはバナナを練りこんだオリジナル麺を使用、そのほかの甘口スパも同様にそれぞれの果物を練りこんだオリジナル麺仕様。

いやほんと、何でそこまでこだわっちゃったの?マスター!

おかげで本来は口休めになるはずの麺からも、力強くバナナの主張がぁあぁあぁ!

更に更に!麺の固さは絶妙なアルデンテ。程よく硬く仕上がった麺はなかなか食べ応えがありなかなか口の中を空っぽにさせてくれない。

このパスタ・・・大真面目に隙が無い・・・!

5口ほど食べた頃の気分を例えるならば、サイヤ人に仲間が次々と殺されて絶体絶命となったクリリンである。

珈琲ーーーーーー!
早く来てくれーーーーーーー!!

登頂成功!

その後、コーヒーが無事届き、何とか完食して登頂完了!(途中の経緯はあえて省く。とりあえず激しい戦いであった。)

登頂成功記念の写真はこちら。

遭難者を1人も出すことなく偉業を達成した割にはほとんどのメンバーの表情が曇っているのは気のせいではありません。
(実際笑っているのは通常メニューを食べた人たちだけだったり…w)

ちなみに、ほかの甘口スパも味見させてもらったんですがまだ僕が食べたバナナスパは美味しい部類でした。特にメロンとキウイはやばすぎるよく登頂できたなぁ…。

もうたぶん2度と甘口スパを食べことはないでしょう。あれは一回で十分です笑

次回は通常メニューを楽しみたいですね^^

最後に

さて、本当はこの喫茶マウンテンをマーケティング分析しようと思って記事を書いていたんですけど、あまりにも強烈な喫茶店だったのでただ紹介しているだけですでに3500文字を超えてしまいました。笑

あまり長くなっても疲れちゃいますし、これから先の話は純粋に喫茶マウンテンの情報を探しにきた人にとってはあまり面白みの無い話になりそうなので、マーケティング分析は次の記事で行います。

出来上がり次第、ここにもリンクを貼っておくので気になる人は見に来てくださいね^^

【分析編】故意か?偶然か?喫茶マウンテンのマーケティング戦略もエグイほど最先端で神がかっている件。

どうも、セールスコピーライターの長嶺です。 本日の記事は【続編】ってやつですね。はい。 しかもかなりひっさびさのずっと放置していたやつです。 前編はこちら。くくぅ…

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