こんにちは、AI×リストで自然体ビジネス設計士の長嶺圭一郎です。
昨日、僕が運営する、AIやリストマーケティングを学ぶコミュニティ「ゼロリス」の懇親会を名古屋で開きました。そこで参加者の方から、「正直、ChatGPTとCodexの差が分かりません」という質問をいただいたんです。Codexは、ChatGPTと同じOpenAIが出しているAIエージェントです。AIエージェントとは、聞いたことに答えるだけでなく、パソコンやブラウザを操作して、自分の代わりに作業を進めてくれるAIのことです。
僕の答えも「今、その差を説明するのはすごく難しいです」でした。どちらも使っている僕の感覚では、性能はもう肉薄していて、Codexでなければできないことは、ほとんどなくなってきました。
そして今朝、AnthropicのAI「Claude」で、チャットと、仕事を任せるAIエージェント「Cowork」を一つに統合する、という発表を見ました。こうしてAIがどんどん簡単になっていくなら、AIエージェントを今覚えるべきか、もっと簡単になるまで待つべきか。仕事でAIを使う人なら、迷うところだと思います。
統合後も、AIエージェントの機能は、いつものClaudeの中で使えます。普段のAIから、そのまま仕事も頼めるようになり、使う入口の違いが薄れているんです。そのうえで僕は、許可の確認や作業中の表示など、まだ裏側の動きが見える今のうちに、使い始めてほしいと思っています。

ClaudeとCoworkの統合で、何が変わるのか
Anthropicは米国時間の2026年9月16日、チャットとCoworkを一つのClaudeへまとめると発表しました。簡単に言えば、CoworkというAIエージェントが、普段のClaudeの中で動くようになるということです。提供は順次進むため、すべての利用者の画面が同時に切り替わるわけではありません。
OpenAIも7月に、Codexのアプリを、新しいChatGPTのデスクトップアプリへ統合しました。それまでCodexは、ChatGPTとは別のAIエージェントという立ち位置でしたが、今はChatGPTアプリの中にある機能の一つです。
発表の内容は、Anthropicの統合発表とOpenAIのChatGPTアプリに関する発表で確認できます。
こうしてアプリの境目がなくなってくると、「会話するならこのアプリ、作業を任せるなら別のアプリ」という説明では、今の使い方を捉えにくくなります。
僕が、AIエージェントという言葉自体が古くなりつつあると感じるのは、そのためです。「AIエージェントを導入しています」と特別なことのように言っても、「それ、普段のAIでできますよね」と返される時代になってきました。Codexという言葉も、そのうち消えていくと僕は見ています。
ひとつ、はっきり残る違いもあります。パソコンやブラウザを操作する機能をしっかり使うには、パソコンにアプリを入れる必要があることです。クラウド上で進む仕事ならWebやスマホからも頼めますが、Web上のChatGPTやClaudeは、手元のパソコンを操作する権限までは持てません。逆に言えば、アプリさえ入れてしまえば、ClaudeでもChatGPTでも、AIエージェントのような動きができます。
この違いも、いずれなくなると僕は見ています。まだ正式な発表はありませんが、パソコンにアプリをインストールすること自体が、そのうち要らなくなると思うんです。ネット上に仮想のパソコンを作る、バーチャルデスクトップという技術は、以前からありますからね。
実際、僕が販売をお手伝いしているパソコン用ソフトにも、バーチャルデスクトップで使えないか、という問い合わせがちょくちょく来ます。バーチャルデスクトップは性能が低く、そのソフトは動かせないのでお断りしていますが、技術そのものは、すでにあるんです。
AIがパソコンのいろいろな機能を操作できるようになった以上、そのうち、それが全部ネット上でできるようになるはずです。このスピード感を見ていると、10年先ではなく、1年もかからないかもしれません。
ただ、技術的にできるようになることと、誰にでも使いやすくなることには差があります。AIエージェントも2年ほど前からありましたが、最初は難しすぎて、ほとんどの人が使えませんでした。僕自身、AIエージェントを人に勧められると判断するまでには、時間がかかりました。
僕がCoworkを勧め始めた理由は、高機能さより使いやすさだった
僕は今年4月、Coworkの勉強会を開いて、AIエージェントを人に勧め始めました。そこから約半年で、今度はCoworkがClaudeへ統合される。変わるのが早いですよね。
実は、僕自身がAIエージェントを導入したのは、その勉強会よりさらに1年ほど前です。当時は、ターミナルという黒い画面を開かないと動かないことが多く、理屈を理解するだけで一苦労。便利だと分かっていても、人に勧めるには難しすぎました。
今年1月にCoworkが出て、3月頃の大きなアップデートで「これなら全然使える」と感じました。そして4月、「これなら皆さんに勧められる」と判断して紹介し、Codexも簡単になったので、5月末頃にはCodexの勉強会も開いたんです。
便利なのは前から分かっていた。人に勧められるくらい簡単になったことが、紹介するきっかけでした。
もともと僕は、便利な機能ではあっても、わざわざ難しいものを導入する必要はないと考えています。
ソフトウェアを開発する人が、開発者向けのAIエージェント「Claude Code」を選ぶのは分かります。でも、ビジネスをしている人にまでClaude Codeを使うべきだと勧めるのは、正直、僕にはよく分かりません。これまでもCoworkで十分だと思っていましたし、そのCoworkがClaudeに統合されるので、これからは「Claudeでいい」という言い方に変わっていくはずです。
簡単になっても、仕事の進め方を判断する経験は残る
では、もっと簡単になるのを待てばいいのか。
僕が今使ってみることを勧めるのは、不便だった頃の経験が、今の仕事に役立っているからです。
AIは表向き簡単になっても、裏側では複雑な処理が動いています。人間が手動でやっていた部分が、自動で進むようになっただけなんです。
AIに作業の指示文、いわゆるプロンプトの案を作ってもらったとき、僕は「その動かし方だと効率が悪いから、こっちにして」と直すことがあります。あるいは「そのパターンだとコンテキストの容量をたくさん使うから、別の進め方にして」と言うこともあります。
コンテキストは、AIが仕事のために扱う会話や資料などの情報です。
こうした指摘ができるのは、AIの特別な勉強をしたからではありません。まだ不便だった頃に使っていて、裏側の流れに触れた経験があるからです。だから、自動でどんどん進んでいく作業にも、「もっとこうするといいのでは」と口を出す余地がある。この経験は、今となっては僕にとってかなりの資産です。
逆に、確認なしで進む部分が増えるほど、誰が使っても同じ結果になるところも増えていきます。細かいところでは、もうそうなってきていると感じます。
AIへ任せる前の情報の渡し方については、仕事を任せる前に渡す情報を扱った記事でも書いています。使うアプリの名前とは別に、仕事の条件をどう伝えるかという問題は残ります。

部品を交換する車の修理と、仕組みを知って直す技術
僕は、車の修理にも似たところがあると感じています。
僕の車は、昔からディーラーで修理してもらうことが多いんですが、基本的には部品を丸ごと交換するんですよね。どんどん新しい部品になって、新車に近づいていくというか(笑)。今日も、修理に出していた車が帰ってくる予定です。
交換で済むなら、修理する側の作業は簡単になります。でも利用者からすると、ちょっとしたことでもすぐ全交換になるので、負担する金額は大きくなります。
一方で、古いエンジンを直したり、金属を引っ張ったり加熱したりして板金できる職人さんには、その技術があるからこそ頼まれる仕事がある。交換が主流になって技術が失われていく中で、そうした人に仕事が集中していると、僕は感じています。
簡単な方法が普及しても、仕組みを知っている人の判断には出番があるんです。
AIも同じです。裏側で何が起きているかを理解しないまま、簡単になった未来へいきなり飛び込むと、効率の悪い動かし方に気づけなかったり、誰が使っても同じ結果しか出せなかったりする。車の全交換で負担が増えるのと同じように、見えないところで損をすることが増えるのではないかと、僕は思っています。
僕が実際に仕事を任せる体制は、外出中もAIエージェントに仕事を進めてもらう記事で紹介しています。実際に使ってきた経験は、AIへの任せ方を見直すときにも役立ちます。
「もっと簡単になったら」には、たぶんきりがない
「もっと簡単になったら導入しよう」と言っていたら、たぶんきりがありません。AIはこれからも、間違いなく簡単になっていくからです。
たとえばiPhoneでは、音声で動く「Siri AI」の日本語版が、10月から提供される予定です。さらにGoogleはメガネ型のAIを開発していて、そのうち、パソコンもスマホも開かずにAIへ仕事を頼む時代が来るはずです。
とはいえ、「AIエージェントは難しそう。ChatGPTだけでもいっぱいいっぱいなのに、今からCodexと言われても困る」という声も、僕はよく聞きます。
でも、AIエージェントはもう、ほとんどChatGPTの延長の範囲に入ってきています。無駄に怖がる必要はありません。
裏側の仕組みを、全部理解する必要もありません。なんとなくでもいいので、AIがどんな流れで動いているのか、感覚を持っておいてほしいんです。
今のCodexやCoworkに仕事を頼むと、途中で許可を求められたり、「今この作業をしています」と表示されたりします。そのときに、ああ、複雑な動きをしているんだなと体感できる。使いやすくなった一方で、まだ途中の動きも見える。今は、ちょうどいい塩梅なんです。
僕は今後、こうした表示は出てこなくなり、気づいたら終わっている場面が増えると見ています。そうなってから始めても、仕事が進む途中を見る機会は、もうほとんどありません。
いずれ、AIを導入しているのが当たり前になります。導入すること自体を特別だと言えるのも、もう半年ももたないと思います。
僕は、裏側の流れを体感しているかどうかで、これから出せる仕事の質に雲泥の差がつくと思っています。今のうちに使っておくことが、1年後、2年後の見えない優位性になる気がする。だから、もっと簡単になるまで待つのではなく、今のうちにパソコンへアプリを入れて、CodexやCoworkのようなAIエージェントを使い始めてほしいんです。
コンテンツ制作について
この記事は、長嶺圭一郎自身の対話・取材・実体験・調査をもとに制作しています。AIは構成や表現の補助に活用し、最終判断と責任は長嶺圭一郎が担います。
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