こんにちは、AI×リストで自然体ビジネス設計士の長嶺圭一郎です。
AIで情報を作りやすくなった今、発信者本人が見えることの重みは増しています。僕が気になったのは、ある動画マーケターの変化です。
以前は、顔を出さずに量産できる「ゆっくり解説系」のような動画で、収益化する方法を教えていました。
ところが最近、その話をしなくなって、ご本人が顔を出す動画を始めたんです。
方針転換した嗅覚はすごいと思います。一方で僕は、「今までのスキームが通用しにくくなったのかな」と思いました。ご本人が理由を公表したわけではないので、これは僕が見て感じたことです。
僕も顔を出して話し始めた
僕も、顔を出すライブ配信を始めて12日になります。もうすぐ2週間です。
いまはAIを使えば、情報を調べ、文章を整え、画像や動画まで作れます。正しい情報を分かりやすく出すだけでは、発信者の違いが見えにくくなっています。
だから「この人の情報を見たい」と思ってもらえるかどうかです。
情報に加えて、僕たち自身のキャラクターにファンがつくことが大切です。発信者がどんな人なのかが見えることは、もともと大切だと言われていました。それが「大切」ではなく「必須」に変わりつつあります。
発信者本人が見えるなら、美容やスキンケアも大切になってくると思うんですよ。僕も最近、元が良くないなりにスキンケアを意識し始めています。
Claudeが作る文書にも、機械が読める印がつく
発信者自身の重みが増していると考えるきっかけの一つが、Claudeが生成した文書などに、機械が読み取れる印をつけるというAnthropicの発表です。
ここでいう透かしは、画像素材で考えると分かりやすいです。画像の上に「Canva」といった文字が残っているものがありますよね。あれは人間の目にも見える印です。
Claudeの文書につく印は、人間の目には見えません。でも機械には分かる。人が文章を読んで気づくための文字ではなく、機械がAI生成の手がかりを調べるための印です。
もうね、理屈が分からないですよね。文章はコピーして貼り付けますし、途中で打ち替えることもあります。それでも手がかりを調べられる技術がある。
この印にも検出の限界があります。Anthropicの公式説明でも、大幅な書き換え、翻訳、別の文章との混合、短い文章などでは検出の確度が下がるとされています。「印が見つからなかったから、人間だけで作った文章だ」と断定できる仕組みではありません。
専門家でもAI画像を見抜けなかった
2年ほど前、AIの専門家が作った画像と本物の写真を見分けられるか、写真家や研究機関など3つほどへ分析を頼むテレビ企画がありました。見抜けたのは1者だけで、残る2者は見抜けませんでした。
そのとき僕は、「怖い時代になっていくな」と思いました。AIの生成能力は上がっているのに、「これはAI生成物ですよ」と示す技術が追いついていなかったからです。

Xが見ているのは、AIを使ったかどうかだけではない
Xも、収益分配でオリジナルコンテンツを重視する方向を打ち出しました。Xの公式説明では、本人の声、専門性、創造性が反映された内容を重視し、コピー、最小限の変更、単なるまとめなどは対象外としています。
AIに文章を作ってもらうことと、ネタも経験も100%AIに作らせることは、分けて考えないといけません。AIは存在しない経験談でも、それらしく書けます。そんな材料までAIに作らせた発信で、「AIを使っています」と堂々と言えるわけがありません。
堂々と「これはAI生成ですよ」と言える発信にする。
僕は普段から「AIを使っています」と言っています。ただし、AIに書いてもらっている文章は、僕の経験、調査、取材に基づいたものです。AIに文章を書いてもらっていても、AI単独では書けなかった中身です。
最近はメルマガやブログの一部にも、AIを制作に使っていること、事例は僕の経験・調査・取材に基づいていることを書くようにしています。
Substackも、AI利用を隠して読者を欺く行為を問題にしています。同社が求めているのは、AIを使ったことを隠さず、どう使ったのかを説明することです。
抜け道を探す人を、僕は「ズル頭悪い」と呼んでいる
AIにそれっぽい経験談を書かせれば、まだごまかせる。そう考えて抜け道を探す人を、僕は「ズル賢い」ではなく「ズル頭悪い」と呼んでいます。
語呂は悪いですけどね。ズルいだけで、決して頭のいい行動ではありません。
GoogleはAIの開発元です。XやMetaもAIを開発しています。僕は、AIを利用する側が考える小賢しい悪巧みくらい、開発する側には見えていると思っています。
授業中に寝ているのに、「俺は寝方が上手だから先生にはバレないぜ」と思っているようなものです。先生から見れば「あいつ、また寝てるな」と分かっている。ただ面倒だから、いまはスルーされているだけ。そんな状態だと思います。
GoogleのSynthIDは2023年の画像から始まった
Google DeepMindは2023年に画像向けSynthIDを開始し、2024年にGeminiの文章とVeoの動画へ広げています。2025年はSynthID Detectorの発表年です。

- Google DeepMind:2023年8月29日、画像向けSynthIDを開始
- Google DeepMind:2024年5月14日、文章と動画へ拡張
- Google:2025年5月20日、SynthID Detectorを発表
- OpenAI:2026年、生成画像へ導入し、対応音声へ拡張
OpenAIの公式発表で確認できる対象は、画像と対応音声です。一般の文章にSynthIDを導入したという公式発表は確認できませんでした。
情報ではなく「誰から見たいか」
AI時代の発信では、「この人の情報を見たい」と思ってもらえるかどうかが問われます。
Claude、Google、OpenAI、X、Substack。発表の対象も目的もそれぞれ違い、生成物の印、制作方法の透明性、オリジナル性を別々に扱っています。
情報を出せばいい時代は、もうとうに終わっています。いま、発信者本人の経験や声を重視する方向へ、技術や制度も動いています。
AIを使っていることは、堂々と言えばいいんです。自分の経験、調査、取材をAIに渡せば、AIに作業を任せても、自分にしか出せない情報を届けられます。「この人の情報を見たい」と思ってもらえる発信は、そこから始まります。
コンテンツ制作について
この記事は、長嶺圭一郎自身の対話・取材・実体験・調査をもとに制作しています。AIは構成や表現の補助に活用し、最終判断と責任は長嶺圭一郎が担います。
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